夏になると
私の中の情熱が少年のかたちになって
駆け出す
迸る光と熱のただ中へと
緑かがやく丘の上で
積乱雲の巨塔を見あげ
四方から降りそそぐ蝉の声を
またそれらがふと止んだときの静 ....
きみ、はじく、つめ、のおとまで、あゆみよる
しずかにないた ひぐらしのこえ
よるまではだまっていようこいなのか
くちびるとじる くらやみのなか
わたし、から、だきし ....
真赤に爛れた陰唇だから
真夏の海はとても滲みるのよ
(「真赤な陰唇」唄シレドビバリー)
その昔
女性は実に陰唇だった
(テレビ小説「月のものが来た」より)
貴女の陰の唇に
私の唇 ....
この虚ろな気持ちは
満たされることなく
時間が過ぎてゆく
笑顔の作り方を忘れ
言葉を発することもなく
身動きもせずに
ただ一点を探して
視線が彷徨う
宇宙の闇には
光の射 ....
万年筆の血液が乾いてしまったようだ
無理もない
数年うっかりと放っておいたのだから
いちにち、はとても長いくせに
すうねん、は
あっという間に感じるのはなぜだろう
風、が通り過ぎていく
....
涙をミルク瓶につめると海に流れる
浮くとか浮かないとかは
もんだいではない
夜の水面にぴか、るような愛なのか
恋なのか杞憂なのか
わたしの、恋情などほうっておいて
ロシアの夜空 ....
9月5日(金) 曇り
今日学校へ来たら 上履きがなくなっていました
スリッパを履いて教室へ行ったら
誰かのクスクス笑う声が聞こえました
9月8日(月) 晴れ
教科書が ....
本当に美しいものは
言葉には表せない
それらを再現できるのは
読み手の魔法なのだ
夏雲を見上げると
君がいたグランドを思い出す
フェンスの向こうの
湿った土の匂い
古いグローブ
蝉の声
いつしか自分も年をとり
陽炎の中
長い一生をとぼとぼ歩いてる
....
静かが覆い被さってくる
喚き立てても
逃げてみても
追いかけてくる
どこまでも
必死になって
走り続ける
朝陽に迎えられても
静かがそこにいる
偏頭痛を伴って
この身を雁字搦めにす ....
子供の頃僕には夢があった
大人になって夢が変わった
それから毎日死ぬまで
いい夢があったらそれを見続け
飽きたら違う夢を見てきた
そして夢は使い捨てられた
コーラ・コーラ・コカコーラ
コーラ・コーラ・コカコーラ
ブルースカイ・夢のような・サンシャイン
僕らの青春・グラフティー・ビジュアル系の・ボーイ・&・ガール
ヘーイ!コーク・マックのハ ....
自由な形式で書かれた詩、略して「自由詩」
とはいえども
俺が 本当に 自由に書いたところで
結局それは
ただの言葉の羅列としか思われねえンす ....
草葉に風の足音
夏の光の深い底で焼かれる虫たち
夜に置き忘れられた
艶やかな目に乾いた夢が映り込む
生と死の歯車が柔らかく噛み合って
素早く回転する
濃厚で豊満な匂 ....
なんだろうね、つまり、ドーナッツの○の話しさ。○から見えるきみのめ。 めっ。どうしてやろうか、と。ぼくは、ずーっと○を○を、ドーナッツはフレンチクルーラー、くるくるめがまわる。どうしようか。ど ....
その二つの縁が
絡まるような角度を願って
すっと線を引く
描き始めた弧の
片側に あなた
向こう岸に わたし
渡し船は 一層
いっそう不安は募り
物悲しいけど 大丈 ....
鎌倉花火大会だそうだ
不細工なオネエチャンが
浴衣姿でウロウロしている
不細工はどう足掻いても
不細工なのに
しかし、花火というと
アホみたいにアホみたいな奴らが
集まって来るのは
....
コバエが大量発生していた
尋常ではない数だ
近くに変死体があるのではないか?
コバエと言えば
夏場の変死体
彼女はそう考えた
「人間なら良いけど・・・
猫だったら可哀想だ」
と思った
....
今ならわかる
小沢健二が一体何にあの頃
立ち向かっていたのか
少女たちはもう初めから知っている
ああぼくはもう
46歳になってしまったのに
小沢健二は
遠くの星が変換 ....
愛くるしい笑顔を振りまいて
罪の意識の欠片もなく
多くの人を虜にする
愛苦しい想いを人の心に育み
自らは微塵も苦しむことなく
魅惑の眼差しを投げかける
愛狂おしいほどに
堕ちてゆ ....
銀河の果てに
ぼくらは此処に生まれ
何処に往くのだろう
いま納豆ご飯を食べている妻は
ぼくがどんな事を思っているか
想像できないらしい
永遠の嘘を吐いて
ごめんね
ぼくはや ....
つかみそこねた声の粒が
まるで赤い宝石のように
風に舞って堕ちていく
はらはらと
ぬるっとした感情を持て余して
動けなくなった
なんで手に入らないんだろう
時空の歪みに心を寄 ....
眠りたいのに
眠りたくない
眠りに堕ちるのが
怖くはない
あまりに眠すぎて
眠りたいという
感覚がもう
分からなくなった
眠りについたら
二度と目が覚めない
なんてこと ....
海鳥が
どんな風に
人の指先から
餌を奪っていくか知っているか
死にたくなったら
船に乗れ
風を読み
風に乗り
風になり
幾度となく旋回する海鳥たち
飛行を極めた美しさ ....
足が痛くて歩けない母を
海に連れて行くと
楽しそうに泳ぎ出した
それは
細胞のすべてに刻まれた記憶
海辺の田舎町で育ったこの人は
町では暮らせない人魚なんだと知った
孤独を感じると
孤独に落ち着き
誰とも話したくなくなる
心底
慣れている、と感じる
空から金粉のような
雨が降る
ぼくはバッハの黄金曲を聴きながら
明日をそっと待ち
ようやく落ち着いた胸を撫でて
今夜を過ごしている
冷たい渓を遡り
透明な魚を釣りたい
琥珀 ....
見えなかった
どうしてだろう
愚痴をこぼし
不平不満ばかり並べていた日々
さえぎられていた視界に
何を見ていたのだろう
誰と比べていたのだろう
私は祝福の中を ....
わたくし、Eテレ2355で有名な考えるセイウチでございます。今日もプールでポーズとりながら回ってると、お客様が「きゃあ、見てぇ、セイウチのくせに哲学してるよ」って指さして笑うんですよ。まあ、もう慣 ....
自称詩人を誘き寄せるには
「インターネットで
あなたの詩を読みました。
感動しました。
是非とも
費用はこちら負担で
詩集を出版させてくれませんか?」
が殺し文句であることは
何度も言 ....
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