君がめいっぱいタバコを吸って煙を吐いた
だけど、吐き出されたのは煙ではなく砂煙だった
僕は運動会でつむじ風が起きたときのことを思い出した
空は一瞬で濁って
口や目に砂が飛び込んできて、服の ....
事務のことが
あまり分からずにいた
町医者はようやく
面接を終えたあとでした
この紙は職安にFAXすればよいのかしらと
採用を決めていましたが
横たわる夜空に向かって
そう尋ねたのでした ....
161119
目覚ましを買いにゆく
半球形の鉦が角みたいに
2つ頭に付いている
クロームメッキが美しく
音も煩そうだ
目覚ましの典型的なのが
目に付いた
....
血管が最も交差するポイントで血流は行きあぐねていた、わだかまるものたちが新しい言葉を産み落とす、すんなりと流れないものだけが真実だ、俺は疲弊して仰向けに寝転びながら…その真実だけを認識していた ....
ずっと雨がふっている
私たちは 灰色になって
果物のようにすわっている
かたい音をたてて郵便が届く
この場所に生活があるから
バイクがぬるい水を撥ねて ....
地球が滅びるんじゃないかと
ドヨンと曇った気分だったが
たんに風邪を引いただけなの
枕元に父の差し入れのミカン
ひとりの部屋を温かく照らす
オレンジ色のランプみたいに
生まれてきたのは
俺の責任じゃないけど
生きていくのは
俺の責任になる
男は
笑ってくれる女を
求めている
女は
笑わせてくれる男を
求めている
朝靄の しんとした公園で
ゆりかごが一頻り揺さぶられ
あかるい 幾つものさびしさが
同じ数のむかでに変わるまでの間
わたしたちは決して変わらないだろう
....
本棚に1Q84の上中下巻が
まったく触れられることなく
鎮座している
妻が評判を聞き
急いで購入したものだが
彼女は作者の小説を読んだことがなかったし
そもそも作者を知らなかった
そして ....
空みたいに変わる。ころころと変わる。こどもみたいに変わる。年をとりながら、一週間ずつ変わる。
「きれいな曇天だね」
僕がそう言うと君は笑って「綺麗にくもっているね」と言った
出来ない事は出来ません
解る事すら解りません
誰も教えてはくれない
途方にあるご時勢です
ご愛敬様
他人にお腹を探られて
いい気はしません
尖った心
そ ....
死別よりも
離別のほうが辛い
どこかに居ると思うと
諦めがつかない
対立よりも
中立のほうが辛い
どこかが嘘と思うと
諦めがつかない
消滅よりも
紛失のほうが辛い
どこかに ....
わたし何も見えなくなればいいのに
聞こえなくなればいいのに
云えなくなればいいのに
感じなくなるのが一等いい(たとえば空腹)
そんなことばかりを考える鴉は
鴉のなかでも異端で
おんなじ黒い ....
ビリビリに引き裂いた
力任せに 泣きながら
それでも気が済まなくて
鋏でジョキジョキ切り刻んだ
その切れ端を 徹底的にシャッフルした
元の形などわからないように
二度と思い出さな ....
鏡のような湖のうえ
ふりそそぐ、ひかり
わたしの、いのちが拡散し
みなもを撫でていく
ここにいれば、
あたたかな霧のようなつきの
ひかりを浴びて
おだやかなしんとう圧が
からだを満 ....
神様はいますか
わたしたちをみていますか
神様はわたしたちについて
責任をとってくれますか
だからわたしたちを死なせるのですか
神様はいますか
わたしたちを躍らせていますか
だから私 ....
シュルレアリストの洒落たエア・リアルのレアなリズムで
アリスのあられもない素足が水を蹴りあげる
哀れなミズスマシは見た!
静まる死の間際の未詩
冷たいリリシズム
....
私は、いかにも農家の家と言える灰色の瓦屋根の実家にいる。
庭に出てみると、白壁の土蔵の蔦に絡まった美しい男性がいた。
死んでいると思いきや、ビクッと動き私は驚いた。
その動きたるや、金粉を撒 ....
唐辛子を陽に干している
ワックスかけたてみたいに
艶やかだった彼女らは
日ごとしぼみ
くすんで
ぼやき
手をとりあって
しわしわになる
光の中で
そのしわは
小さな影を織りなし ....
僕たちは
酒が好きで
飲んでいるんじゃない
酒が好きな人は
一人で静かに飲む人だろう
僕たちは飲んでしゃべりたいから
飲んでいるんだ
僕たちは飲まないと
しゃべれない質なのだ
飲めば ....
落ち葉が濡れて
汚れが流され
綺麗な気持ち
光りの雨が降っている
いろいろいろ
いろいろいろ
一枚一枚違う
拾って眺めてみれば
私のような姿かたち色もよう
身体はしとしとと濡れて
....
血管に流れているのは感情です
言えない言葉が澱になって
いつかその人を支配してしまうのです
だけど言葉を
出し過ぎてしまったら
枯れてしまうのです
ひとは
その皮膚のしたに
自 ....
叶わない夢がつづく
果てもない途がつづく
辿り着く地のない旅がつづく
その者たちの脚は衰えている
その者たちの息は上がっている
その者たちの血は滴り続けている
生まれくる者より ....
あなたの詩集を出版しませんか?
詩投稿サイトで
クソみたいな自称詩人に
声を掛けて呼び出し
睡眠薬を飲ませ
四肢を切り落として殺害するといった
爽快な事件が
桶川市で頻発している
....
さくさくして美味しい
柿が大好き
大きく育った
甘さを示す色
四角に見える形
柿の木が多い地区
昔から変わらない
秋を表している
何となく感じる甘い香り
秋の深まりと共に ....
しんと冷えた朝
射し込んだ光
体を通り抜けていく
呼んでもいないコーディネーターに
窮屈な服を着せられて
愛想笑いをしたことに
何故だか酷く傷付いている
裸の君を風に感じたい
....
竹林に佇む己
夜の静けさ折り畳みながら
竹林に佇む己
折り畳まれた静けさに脳水押し戻され
ぴくりとも揺れぬ竹林に
脳水震え不可聴の響き蘇る
脳髄を道具とし血潮の温もりに含まれるも ....
むすめの太腿にあるうす茶色な柔らかい痣と
ほとんど同じな色と形とおおきさの痣がわたしにもある
生まれたときからあって
したしく思ってる
むすめがいつか
科学者になっても 売春婦になっても ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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