あのひとが脱皮するのを見た
鮮やか
に細く磨き上げた手
の甲
の上を走るふくよか
な血管
に見惚れた
美しさ
が屈託なく笑う声
に蹴散らされ
刹那
するり
と剥けた
....
空にはもう
手が届かない
真夜中、
潤いが消失した部屋で
繰り返し観たものは
果てしない砂漠での蜃気楼、の夢
瞳を覆う
色が無い眼鏡の、曇りをふき取っていく
余分なもの ....
言の葉が
この世界に
浮遊し
乱舞し
光り
弾ける
捕まえろ
柔らかな心で
抱きしめ
愛おしみ
生み落とせ
海亀の様に
涙を零し ....
僕は彼女に好みのタイプを聞いた。
そしたら彼女は「子供の食事を盗み食いしないような旦那さんが欲しい」と言った。
人の少ない朝のオフィスでは
電子機器たちが夜を黙想している
バインダーは窓ガラスに這い
闇を光へと代謝している
夜と朝の両方と手を携えて
迫ってくる名もない者たちのために
僕は一本 ....
「血がね、赤ではなくて透明だったら
怖くないのにね
神様は意地悪」
「まぁ、意地悪じゃないよ
赤いのは鉄分なんだよ」
「涙もね、透明ではなくて赤くなったら
とてもひどい事を ....
粉を追えば裏切られ
塵を追えば打ち捨てられる
わたしが蝶に着くはずもなく
蝶がわたしに添うはずもない
わたしには有り
わたしには無い
表も裏も
透り たなびく
....
僕は今「無職」ではありません
「家事手伝い」です
奥様の言うことなら
なんでもやっております
ゴミ出し
掃除
洗濯物干しや取り入れ
風呂洗い
石油ストーブ給油
買い物
戸締まり
....
かけるくんは
呼ばれてもいつも返事をしない
返事だけではなく
一言も喋らない
いつの頃からだろう
皆がどんどん言葉を覚えて
いろいろ喋るようになって
かけるくんの言葉がないことに
....
TrackRを、愛猫の首輪に装着してみたい。
スマホのアプリで追跡可能。
猫の集会がどこでやっているのかもこれでバッチリ把握。
ぼーっとそんなことを思って、疲れているのかも。
....
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AE%E9%83%A8%E5%B1%8B
『メアリー ....
量子の意味不明さに圧倒される
特に量子テレポーテーションが意味不明さを超えてる
観測されると挙動が変わるなんて意味不明の極致だ(2重スリット実験)
感覚で理解する物理法則とは全然違う動き ....
低空めけめけ飛行
上空はドンテンナリ
目下
繊細とは
人間の醜悪を
直視できない人である
と書かれた紙を背中に貼って
歩いているのは
ダンサーでもなく
占い師でもなく
小説家で ....
個人用核爆弾を
一人一基保有する時代が
いよいよ今年から
始まろうとしている
早速先週
同級生に苛められていた
中学二年生の少年が
報復のために
お年玉で勝った小型核爆弾を
苛めてい ....
なにも書かれていない
紙の上から立ちのぼる
青白い砂漠
その雪原のただなかで
花にも瞼があることを教えてくれた人が
透明なグランドピアノを弾いてくれる
その滑らかな指のうごきで
雪のよう ....
ひととして生まれて
ほんとうによかった
この
、忌ま忌ましい 傷みは
決して手放さないと決めた
「 石の上にも3年 」
が退屈なら
「 石の上にも3か月 」でいい。
「 石の上にも3か月 」
が退屈なら
「 石の上にも3週間 」でいい。
「 石の上にも3週間 ....
望まないものを食べて
ふっくらと肥えた鳥達
心はやぶれ、夢を違えて
雪はこんこんと降りしきる
温かい巣にいられないから
誰もかれも震えて
つめたい石の灯りを頼りに眠り
ど ....
名古屋が白く煙っていた
空に面したすべては雪を
素直なぐらい被っていた
冷たい車窓に手を当てる
ごろごろって手を当てる
我慢する温かさが欲しい
吐き出したら傷つくか ....
ギター
雨をはじいて飛ぶ鳥のように
空気を震わせて濁らない
濡れた枝先の微かな光
抜糸された瞳へ飛び降りる
孵しそこねた夢の欠片から
うなじのほくろふたつ
振り向くことのない永遠が
月 ....
日常から
肌、離陸して
死を忘れている一瞬
匂い立つ樹木
おろかなのは おそろしいが
みじめではない
たぶん
半分まで橋を渡って
そこで橋がとぎれていることに気づく
雨さえ降らな ....
{ルビ風神=かざかみ}ひとり帰り{ルビ姿=かげ}
踏まれぬ路を ザザと縫う
川すジかくしタ 野ノ原 の
雷神亡いた ヵ ザザと 縫う
たちあがっ て ハ 「ぁ!」
さ
むザ ム ひ とり
....
私達は父と母を通し生まれ
耳で聞き 目で見 肌で感じ
母とひとつになろうとする
時に傷つき もがきながら
存在を確立する
そして私達は愛し 憎み
歌い 叫び 悩み 喜び
泣き 笑 ....
なぜいつもすべりやすい時期にやるんだろう
今年も大寒波襲来だ!
首には太いマフラーまいて
制服の下には暖かいセーター着て
しかし、見せる所はちゃんと見せて
受験会場へと急ぐ
ミニスカートに ....
夏の太陽は
嫌がられるが
冬の太陽は
有難がられる
今朝は
暖かい陽射しが
部屋の障子に映っている
陽射しの有難さに思わず手を合わせた
生牡蠣の緑は
内蔵のオー
真珠の淡いピンクは
皮膚のウー
冬の夜に吹き抜ける寒風は
頭蓋のアー
アー ウー オー
オー アー ウー
遠く遠い去る去り逃れる
憧れ懐かしい戦慄の
....
私という生命体が
この宇宙にとけ込み
細胞分裂し
生産 創造 破壊を繰り返す
罪を犯したり 痛みを感じたり
私の世界を広げてゆく
時に闇の中を
時に光の渦にの ....
寺からオレンジいろの灯
今宵晴れたムーンライト
ひとりたそがれ繰り返す
こんなにも月があかるい
ちぎれ雲が水墨みたいだ
しあわせだ
冬枯れの森林公園
夜空 ....
ワイフは僕の誕生日を忘れていたが
市役所は忘れていなかった
65歳の誕生日の今日、介護保険証が届いた
今日からいつでも介護サービスが受けられる
今日から地域の老人クラブに入って
毎朝グランド ....
風の奏でる色彩はいつも淡色。
僕の奏でる色彩はいつも原色。
君は過去に向かって生きているんだね。
僕は過去に縛られているつもりはないよ。
そういう意味じゃないよ。
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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