冬に雪が降るように
春は砂糖が空に舞う
なまあたたかい日差しと
つめたい突風に乗って
粉糖がにわかに吹き上がる
乾いた頬にさらさらと
なめると甘い
空気がもう
糖分で黄ばみ始めて
....
大型の薬を飲むように
少しコツがいる
今日のような夜は
落ちないように過ごそう
ちょっと得意になったんだよ
誤字らないように詩をかくときみたいに
慎重に歩けばいいの
ほんとだよ
....
うす汚れた0が堆積した部屋で熊たちが羽化する
ケーキのきれはしがぴかぴかひかる夜に
わたしはわたしの正しさを待っているのだ
それは来る、かどをまがって
ころんで あちこちへこみなが ....
僅かに開いた窓の
隙間から作りかけの
建築物が見えた
物陰で時折
火花が散っている
素早く通過する自動車の
車体に反射した灯
が届く
先で一羽の烏が所在無げに嘴を
上下させている
....
数時間硬直したままの肉体は、真っ白い砂漠の中でどす黒く腐敗する夢を見ていた、血液は破れた血管から鉄砲水のように溢れ出し、もう使いものにならなくなった皮膚に無数のラインを描いてから砂地に染み込ん ....
くやしいとき
空の色も憎くなる
雲が遠いのもうらめしい
足にはいた靴の
なかの指に力を入れる
地球に踏んばる
のしのし歩く
くやしい心に
桜いろの風がふいた
パラリと言う音が 今にも聞こえそうな程
距離感は 遠くもなく 近いとも呼べない
厚みは ゴムほどではないが
紙ほどは 薄くない
一本の髪の毛が すっと風に攫われる瞬間のような
....
心配するな
あなたは何もわかっていないと言う人は
あなたに知らせていないだけだ
心配するな
みんな何もわかっていないと言う人は
みんなに説明できないだけだ
心配するな
自分は何も ....
桜は
八割咲けば
満開という
僕たちも
八割出せば
全力投球といおう
一週間前から
心臓が
一分間に140回も脈を打つようになった
ずっとマラソンしている感じだ
心臓は
自律神経で動いているから
僕の意志どおりにはならない
僕の体の中に
僕の意志どおりに ....
福岡県の某高校で
自称詩クラブが発足した
部員は現在0名
つい最近まで2名だったんだけれど
そのうちの1人が書いた自称詩
「抑えきれない」
いつも部活で一緒のルナちゃんの
後 ....
河豚
調べ
こんにちは
寝床で思い出す
友人の顔 夜空に
私は砂の匂いのする
そんなこともあったなと
だめだ
もうだめだと思いながら
それでもまだ生きながらえている
この鼓動は止まることがなく
呼吸が止むことなく
陽の光を浴びて幸せを噛みしめる
気を失ってしまいたいと切望し
なに ....
今朝から重く
かたむけたあたまは
いつのまにか耳から後ろが
スズメバチの巣になっていました
どうりで
何をするにも
こめかみの奥で聴こえる
羽音が止まなかったはずです
視界 ....
三月の終わり静かに雪原を食むもの
山々はうたた寝
雲の枕に青い敷布
芽吹く前の樹木が苔のように覆っていた
――チャコールグレイに粉砂糖
それもあっという間に銀のしずく
いくつもの涙が一つの ....
頭をひねり潰された俺の残像が
道で抜いた雑草握りしめて
きたない路地裏をうろついている
心を半分あげたのに
残りの半分が急に変色したことが
なんとなく釈然としない
新発売のガムを気 ....
都会の中で泳いでいる
君たちと呼んでいいか は
多分睨むに違いない ひとたち
紅い鱗がまた一欠けら剥がされて沈む
ムラの中で流されたままで
僕ですよと発言してみる が
関係ない ....
人は年をとるたびに衰える
しかし、水が自分を犠牲にして木を潤すように
木が火を燃やすように
そして、火が自分を犠牲にして土に命を与えるように
土から金がとれるように
....
誰かはしらないが
そこに座っているものが
瓶をあけ 液を飲み口を拭い
わたしを木の葉のように見つめる
これといって使いみちのない
色とりどりの正しさたち ....
○病気は
気にし過ぎても
いけない
気はほどよく使わないと
いけない
○看護師の一番難しい仕事は
嫌がる患者の紙オムツかえかもしれない
○安静のための入院が
見舞い客対応で疲れ ....
記憶の焼土に
茫漠とひろがっている
透明を佇む石が
ひととき凪いでいる
点滅にさそわれて
浜まで来ると
むせ返るほどの潮の匂いが
過去を引き連れて
私を攫った
夏が焼けつく部 ....
水色の水色の水色の
赤
水色の水色の水色の
何処にいこう ....
白樺の林を抜けるととても小さな家がある。
初めて出会った僕らはそこで小さな約束をした。
暖かくなったらまた会おう。
毎年初夏になったらまた会おう。
三度目の初夏僕は彼女にプロ ....
さくらの花びらのみしりとひらくときの
衣擦れみたいなわずかな音をたべる春待ちたちはやさしい
わきあがるように生まれては こすれるみたいに消えていく
意味のないやさしさはごちそうだ
生温 ....
自分の中にあるものを見ている時に
流れる景色を見ている
私は何かを見失う そこに
電車のシートで見ていた夢を
四月馬鹿
微塵切り
白湯
桜の花弁が敷き詰められた
大きな水溜りに
堕ちたら二度と
這い上がることはできない
そして花弁を色付けるため
身をやつすことになる
だからせいぜい用心しろ
インプットが
アウトプットを
くすぐってくれる。
アウトプットが
インプットを
くすぐってくれる。
インプット
するための時間。
アウトプット
するための時間。
....
自由を持たないおまえを踏みつけて
人は好き勝手に泣き笑い嘆く
おまえの心は如何許りか
見上げるばかりでさ たとえば
人はおまえを道と呼ぶ
やい 石っころ
足元の砕け痩せこけたおまえくらいな ....
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