この灰色の朝に
雨滴の落ちる
葉から葉へ
落ちた雨滴
つーぅと滑り
拡散して消える
繰り返し繰り返し
靄の中へ
手を振り
消える
君の姿
一瞬見え
はっとして
ベンチ ....
恋人どうしなら
いくらケンカをしても
そのぶん仲良くなる
でも
あのひとには通じないね
恋人どうしなら
だまっていても
お互い わかりあえる
言葉より 大切な ....
6月23日
このからだのなかに
ながれているものが
うそ
にならないように
てをあわせます
また、6月23日
ことしも
まだなんとかひと ....
風邪を引いたら桃缶と相場が決まっている家庭で
炬燵に蜜柑を乗せる程のステータスには包まれなくて
冷風を待ち侘びながら真夏に食べた冷風麺は
かの土地で「冷やし中華」と呼ばれた風
素材 ....
ロバートは売れない小説家
それでも彼は諦めない
波乱万丈の人生が
彼を大人にしてしまった
ロバートは少々太り過ぎ
誰も指摘する人はいない
ざらざらの肌と黒い巻き毛
見栄えのする外見で ....
中学に入学して初めての定期テストの順位は、中間だった。
わたしが中学生のころもゆとりのお兄ちゃんが中学生のころも学年順位は知らされなかったように思うのだけれど。
わたしが夏に入院するので、検定 ....
ヒラリヒラリと舞う花も
雨に濡れて くったり萎む時間帯
朝顔 昼顔 夕顔と
ずっと眺めていられないから 美人は得なのね
印象的だから
すっと視界に入ったまま
脳裏の奥深くに蠢いたま ....
消灯となり暗闇が部屋に訪れ
僕は何だかやっとほっとする
静けさと魂が交流し始め
一日の緊張を解き放ち
別の世界の扉が
おもむろに
開いていく
意識の奥まり記憶のすぅっと薄 ....
はなしたいはなしたくないはなしてよたわむれにつきはなさないねこ〈小品四篇から成る戯れ〉
通じない話:psychopathy
話したい
話したくない離してよ
戯れにつき
離さないね ....
僅かに傾いた椅子が軋む
陽溜まりから肋骨を取り出し
沈んでゆく西日を突き刺し
半熟卵の月を呑み込んだ
蛇の鱗を舵に襞は薄く透き通る
大きな川の真ん中で溺れ
死んでゆく指先の硬化された皮 ....
ブラッディー・メアリーという酒は
ある特定のメアリーの為に作られた酒だ
....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
悲しみの器
{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
感覚は嘘をつく
並べられた机
共に歩もうとする人間のリズム
時の香りに染まった絹の色は
明るくもあり暗くもある
高揚の時代の後にあった一つの遭難
女の目から精神は奪われていた
重かっ ....
男だって泣いていいのに
今すぐに泣いても不思議はないのに
見てるのつらいから
気持ちに素直になってほしいのに
君は俯くこともせずにまた
見上げて坂を上り続ける
瞳が憶えているのはきっと
....
エアコンの音が 今日は聞こえていた
心の声が そこらに響いてた
笑える話は 1つも聞こえずに
愛されたいとか 死んでしまいたいとか
この際全てを 感じられなくなるくらい
頭が狂えば... ....
教えてください
あなたの一番優しいところを
教えてください
あなたの一番疚しいところを
教えてください
あなたの一番嬉しいところを
教えてください
あなたの一番寂しいところを
....
猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる
ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
....
実存は講壇で論じられるものではなく、勤労の現場で生きられるもの。勤労者は自らの青い実存を社会にさらし、不条理の網に引きずられている。「仕事には筋と理屈があり目的に向かった体系に沿っている」その哲学 ....
どんなことにも限界はあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
立ち止まれない時もあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
限界を知らないのは無償の愛だけ
とどまることを知らないのは無償の愛だ ....
ある日かわいくていじらしいおさかなが
つりぼりで
おとなたちがおとした針にくいついていました
かわいいけれどまずそうだったから
おとなたちは糸をきってしまいました
い ....
政治家は
選挙の時だけ
ぺこぺこ頭を下げる
政治家は
選挙の時だけ
握手を求める
政治家は
選挙の時だけ
夢を語る
政治家は
みじめなもんだ!
とおじいちゃんが孫に話していた
寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
雲の多い朝ですね。
....
人の裏を掻くマゴノテ
孫の手が育つ迄には
あと二十年位必要ですからと
ニジュウボシテントウが
黒目の代わりに玉のような背中を
こちらに見せて呟いたけれど
信憑性はどのくらい
太陽 ....
すくった砂にふうと息をかける
真砂の信仰の
どよめきは波にかき消され
ぱらぱらと散って
どこかで喜色の声が聞こえる
それがすくって散らして
波は洗ってなくして
透明な海が流してい ....
熱帯夜で眠れない
汗が出るばかり
ベランダに出て星を眺める
都会の光は全く見えない
星が綺麗に見える
星を眺めて
夜風を浴びて
自然と一体化して
昔から人々は星を眺めていた ....
つらつらと
ただ文字が書きたくなる
伝えたいメッセージなどないけれど
胸が疼く
いや喉のあたりか
腕か指先か掌か
左足の第四趾ではないだろうか
それとも蟀谷
はたまた膕
嗚呼
....
咀嚼とは摂食と総称される運動を構成する一連の過程の中で、歯で咬み、粉砕することを指す。これにより飲み下すことが容易になる。本稿では咀嚼についてモンテカルロ・シミュレーションを用いた考察を行う。 我々は ....
音楽は音になる
音は盆栽になる
盆栽は音楽になる
それ自体がフェルマータ
その音楽とは
プランクトンの独り言
電子音のような自然音
朴訥なるデンジャラス
....
世界へつながる大穴が開いて
手を摑んだら飲まれて心が腐った
心が腐れば
ケモノは生きるだろう、と
代弁者がただ不安を配り歩いて
代弁者はなぜ自分に穴をあけながら
人の心を泣かせ ....
あめがふる
ゆめのなかにも
部屋の中にもあめがふる
あめがふるふる
あめがふる
おもいでとかして
あめがふる
トイレの中に
あめがふる
あめがふるふる
あめがふる
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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