この部屋の窓外に
まっすぐ上りゆく
街路樹の坂が見える
いつか旅した函館の風景
のようで
ここは都内だ
今日もこの街で
人々は語らい
キッチンの皿は音を立て
車は行き交うだろ ....
発せられた状況を
無視して
言葉を捉えると
とんでもない間違いを犯す
例えば
ボクシングの試合前に
「殺すつもりでやって来い」
とセコンドが発破をかけることは
よくあることだが
だか ....
流れ星、眺めながら、祈れれば、
たったひとつの願い事も叶うかもしれない。
喋らない舌なんて、いらないとか、言うな。
人が喋れない動物であったときもあるのだから。
本を読める ....
白樺からか
ハンノキムシ
熱で磨いた色味して
降って来た
フロントガラスの向こう
鈍い光を投げ返し
ひとつ
ふたつ
みっつ
涙の粒
星を深く沈めた
夜を ....
山口容疑者、じゃない
元メンバーも潔く
ジャニーにやれと言われたが
拒否出来なかった自分が悪い
と言えば
「どうしてなかなか立派な青年じゃないか」
とか
「彼の将来を考えてあげよう」
....
制服のスカートが燃やされて
プリーツを失くした黒い籠に
君という青い鳥が止まった
灰色の煙に巻かれた空は
タバコのせいで暗くなったのだと
先生に告げるつもりなどない
格好悪い所を見 ....
20歳だというのに
じつに立派な態度であった
「過ちて改めざる、これを過ちという」
という論語を思い出した
このような学生をつぶしてはいけない
それに比べて
監督やコーチなど大学側の無責任 ....
カーテンを開けない部屋に日は差さない
胎児の姿勢で眠る背の突起を数えている
資源ごみの日の窓辺でカラスは鳴かない
ベッドを降りられないままふたたび眠る
背中の温かさを忘れた日
壁の冷たさ ....
雨は降りやまない
けれど
雨音は音符に変換されていくから
赤子も子燕もやすらかに眠る
雷は遠く くぐもって鳴り
狙い撃ちされる心配はいらない
流れ星のいくつかは
蛍に生まれ代わり ....
本当の事は何も分からないさ
そして
どうでもいいけど
もう詩人なんていらないよ
詩人は飽和状態
猫もかしこも書いたからって
それが何になるんだ
魂の叫びなんて何も聞こえないじゃないか ....
千年の未来と過去に咲く花を
摘み取ってはこれない
地球の歴史と時代に降る雨は
時間を混沌と暗黒で湿らせ
世界に洪水をもたらした
恐竜たちの眼は滅び 氷河はとけて
地面は全て海に飲ま ....
{引用=たくさんの本棚に囲まれた部屋に
一つのテーブルと 一脚の椅子
灰皿には薬の抜け殻と オーダー表
鳴らない黒電話、かける機会のない大型レコード
ここに来る人は饒舌の上にある沈黙を愛した
....
異教徒なんて言わないで
僕たちは約束されたはずの兄弟
孤独感を追い払え!
邪悪な夢が家庭を蝕む
リアルを味わうんだよ!
舌で転がして、味わうんだよ!
家 ....
ボクシングで言ったら
ゴングが鳴って
リング中央に歩み出て
グローブで
挨拶しようとした相手に
メガトン級のフック食らわして
ぶっ倒したみたいな
セコンドの指示通りに
でも反則 ....
カセットテープに録った声を聴き
ヒーローにはなれないと思った
向けられるマイクや花束の数も
夢であるうちに食べてしまおう
歌や絵が上手い人は心に
褒められた記憶が残ってるから
自分を信 ....
午前四時十五分かえるに混ざって
すずめの声を確かに聞いた
隣家のだれかは壁を蹴ったか
三分後には車の音も
、走り去った
誰を何を載せて
さよならよりも永遠な気がする
午前五時前の
理不 ....
二階の窓の目の前に
柿の葉が見える
この柿の葉の一枚一枚が
じつに生命力にあふれている
葉も枝もじつに生き物という感じだ
僕よりも何十倍も何百倍もの生命力を持った
生き物という感じだ
言 ....
幼稚園の頃
プレゼントは野に咲くお花がいいって
私が言ったから
兄ちゃんと二人で
どこかの空き地で摘んできた
ジシバリ アカツメクサ ははこぐさ ルピナス ひめじょおん
引っぱっ ....
少しずつ 近付いて来る
大切な季節は
楽しみに しているのは
雪でもなく
撒き散らされた 愛でもなく
あなたでした
ふらふらと彷徨う町に
イルミネーション
色合いが青いからと
....
嫁にけつ叩かれて、ゴミ出しへ
気持ちの良い梅雨を前にした青空の元、
ゴミを出し終わったところに
肌の色の違う外人さんの通勤
「おはよう」
馴れ馴れしく言ってみる
....
朝は熟れていても清潔で、新聞紙のにおいがします。
(瓶詰の海に日をあててから手を洗う)
することはたくさんあります、
洗剤をあわ立てたりほこりを集めたり、
出かけっぱなしのくつ下をペアにし ....
文字に残す
今を残す
時間はみえないけど
文字にすると見えるようになる
私の今を
真っ白な紙に残す
終わりを知らずに
結婚をしたくて 結婚をした
孤独はいらない 家族が欲しかった
思えば それがたったひとつの理由だったかもしれない
人の根元にある 寂しさはけして拭えないと
解っていた
結婚をしたくて ....
のどかな田園風景ではない。
土にまみれて、
雨とたたかい、
繰り返す日々の暮らしの中で、
土と語り合ったか?
雨の機嫌を知ってるか?
のどかで、おだやかな、田園風景でもいい。
....
言うのだが
それは不連続の話で有って
連続で考えなければならないと
言い返す
そして
角膜の上を撫ぞる様に
明滅する活字を流している
ふと
どこかで動作音が鳴っている
鳴いて ....
ときの過ぎゆく悲しみは僕に
まるで嘘をつけよと唆(そそのか)しているかのようだ。
夢にみた黒猫の貌をした貴女、
夢の中でなら、
僕たちのキス、あたたかかったね?
夜を ....
コップにお水をいっぱい
こぼれそう
レモンを垂らして
ごくごくと飲み干せば
ため息一息ついて
落ち着いて立ち上がる
この期に及んで
自称詩人でいられるのは
もはや、世間全般に対する
悪質な嫌がらせではないかと思う
自称詩ハラスメント
所謂ジショハラは
まだまだ認知されていない
何故なら自称詩人と自称詩 ....
貧しくても
資産を残しても
墓場に持って行けるのは
墓石だけなんだなぁ
とうちゃん
目の前にある料理の山を見て
分け合う人がどこにもいなくて
肩をすくめるだけのランチタイム
焼きたてのピザより暴力的だ
隣で会話を弾ませてるのは
人が集まっているせいなのか?
小さい頃は ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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