言葉という滴が心という水面に波紋を作る
言葉という墨が心という半紙を浸透する
葉が落ちた一本の木の梢である
小鳥はトリッキーな動きでせわしなく動いている
それぞれの木は葉が落ちて
痛いほどの残照がふりまかれ
すべてが黄金色と言ってもよかった
小鳥は群れと離れて ....
たとえ巨万の富を積み上げても
不老と不死を買い上げる
事はできない
スーパーマンでも
スパイダーマンでも
ウルトラマンも
仮面ライダーも
勿論、金八先生も
そこに容赦なく老と死の明 ....
花びらのような
スカートを纏い
その指で散らして
欲しいと願う
胸の鼓動を
キュンと早くする
苺が潰れて
しまいそうなほど
甘酸っぱい時を
口に含んだ
白い吐息が
運ばれ ....
輪郭のない夜がわたしたちを丸ごと置き去り
白紙のうえで迎える今日
枕に触れ 頬に触れ 壁紙に触れ プラスチックに触れ
でもこの世界に触れることができない
淋しさがわたしの中にあるのか
....
母が私に
寂しい寂しいと泣く
そのたび
犬が
ずっと母を見ている
それが
たまらなく悲しい
私ではだめですかと
犬が言っているのに
母には聞こえないのだろうか
アニメを見て泣いたり
映画を見て泣いたりするのは
本当は悲しい心を
何かに転換するためだ
泣く理由が欲しい
泣いていい時間が欲しい
大人になったって
心は叫ぶ
温か ....
フワフワとユラユラと
なんでも受け入れる
丸い心と四角い体
優柔不断と紙一重
思いめぐらす夏の空
待ちわびる秋の空
突き刺す声と冬の空
凍 ....
昔の番号に電話する
トゥルルルルルルトゥルル
深夜1時
折り返しの点滅
つれないから
抱きついて連絡先をきいた
コートの手触りも憶えてる
いま電話ないから
じゃあ住所でもいいよっ!
たった一度きり一緒の冬
合い鍵のペンダント
....
川は切り立った山肌に沿って流れていた。
夏になると近隣の子供らが集まって水遊びした。炎天の空の下。子供らの歓声が山あいにこだまする。
山肌から突き出た岩の周りはかなり深くて、自然とその辺りが子 ....
くろめ川の水底は
ゆらゆらゆらゆら揺れ動いて
澄んだ水面の影呑み込み
そうしてなおいっそう透き通り
底なし底抜け 師走の大地を震わせる
今、与えられたものだけで充分だよ
必要なものはあるだろう
いらないものの方が多い位だ
今あるものだけで上手く回っていくように
皆が必要なものだけで満足す ....
ナチスなんてのは、化粧ばっかしている、美意識オタクの集団だっての。そこ知らないで、お前さん等は、キチンと丁寧なお人柄の集団に惚れ込んで、自滅すんだよ。せいぜい良いお嫁さんでも夢見ておくれよ。ナチスの兵 ....
言ノ葉
純粋な
木霊
ト
なって
遠去かる宇宙
の
速度を
呑み返す
とき
、
宇宙は
やわらかな
うちゅう
ト
なって
原初の混沌を
木霊させる
やわらかなう ....
とりあえず 利益追求
まずは 利益追求
何よりも 利益追求
その結果が今の日本
今の世界
相手の不利益になることで ....
広いスーパーマーケットの中を
大型のワゴンを押しながらあちこち回って
商品を満載してカウンターの列に並ぶと
僕はいつもめまいのようなものを感じる
僕たちはいつからこんなに
物を買うようになっ ....
SNSで中継される
それがノンフェクションか
フェクションなのかは判らない
本屋さんには
ノンフェクションもフェクションも
同じように並んでいる
それと同じだと思えばいい
可愛い ....
最も必要なもの
周りにはいっぱいあり
気づかないようで気づいている
宇宙から絶え間なく降り注ぐ愛
無くなることはないと知っている
愛は何に対しても
温かく包み込んでくれる
その温 ....
もうきすしたい冬なあ覚えているかいむかちで真つ白なこころのいく先はいつだつてかなしみの真つ白な翼がなくてはいけないところだつたからふたりはいとくの真つ白な翼を生やしよごれたあきらめ渦巻く風吹く迷宮 ....
誰かが蹴とばした丸石が
転がって
僕の爪先にぴたり、とまる
――丸石は、{ルビ囁=ささや}いた
空っ風が吹いてきて
一枚の枯葉は{ルビ喋=しゃべ}りながら
アスファルトを、撫でてい ....
吉祥寺の老舗いせやで
鳥の小さな心臓を食べた
今日でトーキョー都民になって、一週間
せっせと外へ運んだ
古い家具たちに手をふり
四十三年培ってきた
自分をりにゅーあるすべく
串に刺さ ....
我よ、時を忘れて真空管の中を往け。
死
白い衰弱
歩いていく
静かに
行く人のない
この道を
生への意志、
燃やして 燃やして
クイーンが
過大評価されている
恐らくフレディ・マーキュリーが
オネエ系で、
オネエ系としては
当時最先端の死に方をしたからだ
昨今のLGBTブームに乗った感じだ、腟カンジダ
無防備 ....
冷蔵庫の扉に、傷。
こころを内側から叩いても、
音を立てるのは、
境界だけなら……
それらの傷が、
全て「それら」に、変わってしまうまで。
せめて、
....
言霊の弾む域に 星と華で編んだ音が在る
背骨にダイヤ一粒ずつ埋め込んだような
真っ直ぐな後ろ姿に 完全敗北を思う
音楽に言葉は勝てないと
この世を操る言葉に此岸の空気
音も楽しみた ....
交通整理の黄色いベスト着て
ベラチャオ唄いながら
歩いた勇者達と
混雑に便乗して
ストレス発散した
盲目暴徒の違いも説明しない
そんな保守なら
進歩的ならなおこそ
思想 ....
ハコ入りは中央線で11時
ドーランを手早く塗って
コンビニで買ったうどんを食べました
本日の公演も指先がなぞったラインは
猫の舌で舐められているみたいで
試されている。毎度、毎度
ああ ....
戦場の表裏を嘗め尽くして
兵隊は黒々と実っていく
自軍と敵軍は適度に混淆し
より複雑な政治を争っている
赤い空を見たか そして赤い海を
兵隊はたくさんの種子を残して
再び種子からよみがえる ....
928 929 930 931 932 933 934 935 936 937 938 939 940 941 942 943 944 945 946 947 948 949 950 951 952 953 954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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