並び替えた語らが
愛想笑いをしている
竹林
空腹の蛇だった
噛まれた耳だった
おりていく夕闇だった
感じられる前の淋しさだった
吐気がして
ねむっていると
あおい空がみえた
わたしたちは睦み合いつつ
観念の ふやけた泥団子に成り果てていたが
憎しみながら ねむっていると
吐気 ....
磨り硝子の向こうをよぎったのは
夜を飛ぶ鳥なのだろうか
地に落ちていく誰かの魂だろうか
生れ落ちていく無垢な魂だろうか
それとも夜に自由を得る地を這う
人々の束の間の歓喜の夢かもしれない ....
険しい自己実現への道。
自己実現は自分をかけ続けることである。
愛とは命がけの憎しみだ。
結婚は友情であり妥協だ。
そういう関係もいい。
ただ、本当は恋愛ってのは、自我が ....
池に間違って(実は故意)
自称詩人を落としたら
池の女神が現れて
「お前が落としたのは
この近江牛か
それとも、ちっ、この自称詩人か
(汚いものをつまむようにして)」って
聞いて来たので ....
僕はつづけた。
………というわけで、クジラの瞳の色がネイビーブルーであるのは、
空の色を吸収して、また放射しているからなのです。
傍らにいる誰かが、うなづきながら聞いていた。
僕たち ....
畳まれた思い出たち
卒業の紙袋に入れて
お下がりにする
けれど、その時にはまっさら
まっさらな思い出を
箪笥にしまい
衣替えは終了する
子どもの箪笥が
大人の箪笥に
衣替えし ....
さばけばさばかれる。
それだけのことなのだけれど
イエスが言ったとかの物語にしないと人の心には届かない。
さばけよ、汝、さばくなかれき隣人の日々を、
その無垢ならぬ怠惰な詩情に ....
その男は言うだろう。
「べつに文字や言葉を売ろうとしているわけではない。わたしの才能が売れているだけだと‥
‥。きみ、賞をもらって何がわるい。受賞すれば履歴に肩書きが付いてくる。肩書きが付けば ....
すべては
身体感覚による
憂鬱でさえ
殺意でさえ
身体感覚
自我さえ
発語さえ
身体感覚
それらを
司るかにみえる
脳神経こそも
身体だ
つねに
身体 ....
階段を上る足音。携帯が鳴る。いや、呼び鈴なのか。テレビをつけたまま眠っていた。そろそろ肩の芯まで冷えてきて、夜は不安をつれて深くなる。生きているうちはいい。不可解な死に方だけはしたくないものだ。と ....
手に取るようにしてわかった 店員のひどい作り笑い
一人で海賊版を探して歩いていたあの頃
ストラトキャスターの音色に狂っていた 僕が
好きだったフレーズを試奏した店
毛皮のコートを脱 ....
初めて手をつないだあの日
怖がる仕草が可愛くて
ぎゅっと握ってしまう
応えるように握り返してくる
君の顔が微笑む
暗闇のなかでもそれがわかる
出口 ....
{画像=190326234533.jpg}
{引用=
詩とかわいいイラストを融合できないかな~と考えていました。
詩の説明のためのイラストではなく、
イラストの説明のための詩でもなく。 ....
二つ年下のよっちゃんに家に見せたい物があるから遊びに来ないと誘われた。
きれいごとを
あらってたべた
きれいなのに
あらってたべた
そしたら
しょくあたりになって
げーげーはいた
わたしはよわいにんげんなので
きれいごとは
きれいごとのまま
たべていこ ....
長方形の焼跡は億年の時を経て
掘れば首長竜の化石が眠っていて
あなたの声も眠っているだろう
倦んだ日々に
燃え尽きていった
古い絵葉書
切り抜きの地図
杭州西湖へと
引かれた
....
右手で毒を掬い上げ
左手、熱を掬い上げ
両手で愛を掬い上げ
零れる詭弁
滴る幻
葉緑体がひしめき合いその隙間から染み出すモザイクは朝の訪れであるかのようにゆっくりと
髑髏を
浮上 ....
指先
ユニゾンの青い刃先
厚い長い爪
肉をえぐる感触
私は
飛び上がるために
カルシュウムを食らう
体液が
皮質を溶かす
首は
開けられていて
私は口を動かす
アとオの音
別 ....
金曜の夜
彼女が出てった
理由なんか知りたくもない
土曜の午後から彼女のものを片付けてると
冷蔵庫の奥から何重にもラップされたくさや
彼女が嫌いと言ったもんだから
島の親にはわ ....
頭の上に
王冠を乗せる
例えそれが
幻だとしても
春の日向を
掴めるだけでもう
靴紐の長さが
短くなる
旅人の靴が
動き出すまで
たくさんの爪が
剥がれるように
桜 ....
牛のゲップが原因だと
聞いたことがあるが
実は自称詩人の吐き出す臭い息が
真の原因らしい
クソ自称詩を朗読でもしようものなら
その周囲は草木一本残らない
ヒロシマ・モナムールだ
それ ....
つきせぬ思い出に
背中が揺れる
まだ月が
まじかに感じられていたのに
真っ白な
あまりにも真っ白な
終焉が訪れた
もうあれから半年
生を与えられた者が
受けざるを ....
匂いの無いうたから
花は聞こえ来る
雨の針 雨の針
ひとつひとつに
霧を閉じた粒
さくさくと喰む曇の
ゆるやかな揺れゆるやかな揺れ
水が到く前の
手のひらの静け ....
電子レンジ壊れた
楽しくお皿回っていたのに
冷たい惑星のような
ヤキイモ温めて
ホクホク
食べようと思っていたのに
電子レンジ買った
お皿のないのを
近くの電気屋で
コーヒー ....
刹那
ここを起点としてカンザスシティに熱い風が吹く。
推敲はしない。わけがない。
渦巻くウシュアイアのバルコン。
汗だくで田植えを終えたら
トゥクトゥクに乗ってどこまでも行こう。
封筒豆腐 ....
知れ!
表現せよ!
明らかにせよ!
破壊せよ!
復活せよ!
知識人は第一レヴェル、表現者は生きることにおいて第二レヴェルに過ぎない。
明晰な人は第三レヴェル、反 ....
そっと、やりすごす
3月に降る雪のように
待ち焦がれた春のぬくもりを
追いやってしまっても
身の置き所もない苦しみも
雲間から射す刹那の空想も
砂浜に打ち寄せる静かな波が
押して ....
繰り返し
ただの日常をやりすごし
またもどる
寝付けない夜
どうにもならずタバコに火を点け
パソコンを開く
文字を入力してもどる
その文字をいじりまたもどる
繰り返 ....
船はいつものように鎖でつながれるだろう
青い月あかりが尖った夜の冷たさで
恋人たちを未来へと追い立てるだろう
ビルの上を飛ぶアホウドリの
啼き声がなにを求めているのか
大空を ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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