その知らせは
あるいは見ず知らずの番号からの
不吉に鳴り止まぬ着信であり
割り込みの権利を有する特等席の乗客のように
日常をふいに破いて届けられるので
わたしは声を失う
関わりの長 ....
生温かい午後は
初夏の匂いを孕んで
油断させる
眠気を撒き散らし
{ルビ気力=エネルギー}を奪い去り
時間さえも怠惰に流れ行く
束の間
夢を見たような心地を覚え
雷に撃たれたい ....
しろく印した約束
違えないようにと
丁寧に付箋をはがす
いつかの夏のはじまり
まちあわせを繰り返すきせつ
出会わないやさしさ
みどりに染まるかげを
ひたすらに踏みしめてあるく
....
2000年活きた思想を知る者たちよ
星雲の目でこの惨状を見よ
わずか365日前に
お前も
お前らも
震撼した恐怖でさえ
忘却してしまう
しらばっくれた態度をと ....
あんたの口癖
どうせ敵わないなら
やらない。とか
どうせ叶わないから
成らない。とか
あんたの言い訳
やらない。成らない。
そんなんじゃない
どうせやれないし成 ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく
)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
あわ粒に記号をふったり、
オルゴールのはじく金属の突起をおいかける
午後、まだ日のたかい街をうろうろして
存在という妄想を
あじわっている
からだの外がわで
世界と 物事が
....
切り取られたくない心情が
白昼の雑踏にまぎれている
いつだって
誘惑は欲を引き連れてくるもの
楽園を失った僕らに
安全地帯などない
この世に微笑みかけたいのなら
たやすく負け ....
ホンコンで芳しい人油の沸騰
一握りの権力のために虚構が踏みにじられようとしている
約束はとうに破綻しているというのに
それでもできるか
それでもできるか
キミの良心に問う
....
雷が遠くで鳴っているという事実を
私の手元に彫り込む
なんて事のない世界を見つめている
幻の七色の心地よさも受容し
足の裏の磁石でバランス良く歩く
さらさらした砂の表面を擦る風の ....
どんなに練習しても
練習の成果は得られなかった
鉄棒の逆上がり
何度も挑戦したけれど
出来なかった
だけど
そんな子供はクラスに何人かいた
何人かの一人に私も含まれていた
夕日 ....
で、あずかったトモダチのカレシのイヌがしっぽを揺らすたびに部屋の椅子が倒れて コップが割れて床が濡れて
じょじょに狭いベッドに追い込まれてる
開け放した窓の外は暗いすごく
読み書きを ....
みんなに負けないように
風に向かって自転車を漕いでいる
何かに負けないように
風が吹いていなくても一生懸命漕いでいたから
風が吹かない日には
風の風上に立ったのかと思う
風を感 ....
僕の前で、夜が眠っている
永遠にどこまでも続きそうな橋の真ん中に
巨体をぐっすりと横たえたまま
乗客が僕だけの列車は先に進むことができず
夜の鼾のような発車のベルが響くなかに停 ....
わたしの嘘はわたしがよく知っている
でもわたしの本当なんて
わたしにもわからない
もっと自分をさらけ出せとか
魂の叫びを!などと言われても
わたしにはよくわからない
独りよがりにな ....
ほんとうは
言葉にしたくないんです
大切なものなのです
それは確かにありました
わたしの胸にありました
おいてきた思い出
わすれかけた純なこころ
ひみつのわすれもの
と ....
これは何度目の雨でしょう
濡れた紫陽花を摘みたくなりませんか
忘れたいことが多すぎて
なにから忘れたらいいですか
なにもかもを忘れたら
あなた居なくなってくれますか
忘れたいことが多す ....
「すみません、これは、電車という手首、流れる腹で、通常も足、夜に目なのに頬を待ちました、ですか?」
「はい、これは、電車という手首、流れる腹で、通常も足、夜に目なのに頬を待ちました、です」
「あり ....
石と薔薇、石に薔薇
逃れ去る永遠は
石に薔薇を刻み込み
無数の棘で肉を刺す
失われた日々よ、〃無限の〃想い出よ
この光の午後、
日なたに細やかな模様を編んで
揺れる影はもう無数、
私は眩暈するよなこの現に
微睡み呆けて夢をみる
呆けて赦される夢をみる
〈ああ 娘よ、おまえは何処で何をしている?〉 ....
風がやって来て佇んで声がした
分身であり風である
空気と風のマーブル色彩に増す透明度
エネルギーを分けにやって来て
あなたのやり方で表現する
風が眩しくて初夏の語尾がキラキラと揺れる
....
死ぬほど人を愛する事が
出来たとしたら
二人は燃え尽きて
この世から
消えてしまうのだろうか?
もしも、愛が
無償のも ....
暑さくん
そうあわてて走るなよ
まだ梅雨が
はじまってもいないのに
せっかく咲きはじめた
紫陽花たちが
かわいそうだよ
いまバテたら
....
朝
歯を洗い 顔も洗い
だけど
洗面台の鏡は覗かない
自分の顔や頭髪
見たくない
清潔でも綺麗でもない
日々美しく老いていない
それどころか
老醜が鼻をついてくる
でも ....
情けない今日の終わり
部屋の中にいる奴らは
ただも一人楽しそうな顔なんてしてなかった
まずい酒が大好物
そんなつもりでいるんだ
何もかも
ろくでもねえくそったれだったよな
二日酔いの ....
金持ちなんかには成りたくない
けど本当は少しは成ってみたい
ただ簡単に成れるものでもない
まあ、そこまで実際望んでない
いつか 偉そうに
いい家に住んで いい車乗 ....
「指で輪っかを作って星を囲って祈れば
お金持ちになれるんだって。この前、
TVに出てた占い師の人が言ってたよ。
その中でも星の光が強いやつのほうが
より効果があるらしいよ。」
....
人は死ぬ為に生まれたのさ
死ぬのが分かっているのに
何故産まれたのかって?
それは死ぬ準備が出来たからさ
丘の上に来た
白と赤が生える建物と
鮮やかな緑の芝
ここはどこ
丘の上さ
見下ろせばくすんだ茶色の建物と
さわやかな汗と風
さらに上を目指そう
山頂はあそこさ
雲を突き刺すよ ....
うたのように
長い夏が来た
暑い国際通りで
私は泥のように
ラーメンの汁を啜る
うたのように
軽やかな夏が来た
蘇鉄の葉が
鼓動する
果ても知らない夜だ
ジェーン・バーキン ....
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