うたた寝する夢を見て
いまだ眠りに就くことはできず
外出するでもなく
読む本も見当たらず
チャンネルを二三は代えてはみるけれど
落ち着くことはなく
ホットミルクを用意しても
ため息などつ ....
夜中に辿り着いたのは
君の家への交差点
部屋の灯かりに導かれ
電信柱によじのぼり
電線使って奏でよう
想いをのせたリフレイン
ビンビビビン
変圧されても変わらない
一緒に居たい情熱 ....
アテは無い
行く手には濃霧
今にも降り出しそうな中を
「前に」向かって歩く
昨日も同じだった
「今日」も既に半ば 同じことの繰り返し
明日もきっとそうだろう
....
――それはつかの間の夢
知っている けれどやめられない
この透明な翼 捨てられない
飛んでいるのは空ではない
――飛んでいるのは空ではない
知っている けれどやめ ....
空っぽのポッケに突っ込んだ
両の手が凍えている
空っぽのこころに突き刺さる
午後の陽射しが痛い
いつも探しているのは暗闇なの
もぐりこめるところなの
私を隠してくれ ....
{引用= 夜になると訪ねてくるものがある 尾形亀之助}
それは聞いたことのある話だ
よくある事なのだろう
赤い毛布に{ルビ包=くる}んだ身体を横たえ
{ルビ泥 ....
木漏れ日がゆらゆらと揺れて
子供達の飛び跳ねる声が木霊して
聖歌隊が通り過ぎる
微睡みの午後三時、
萎び俯く花々は
遥か地平から流れ来る
真っ白な鰯雲の群れたちに
ゆっくりと包み ....
書き溜めたポエムを
彼女たちは読みっこ
恋もしたことないのに
恋のポエムをドキドキしながら
読みっこ
ハノイの広場にて
ソクラテスが恋人と語っている
胸の高鳴りを抑えなが ....
マカロニと申します
ペパロニではなくて
マカロニと申します
身を捩れば無限大の
シンボルにも見えて
メビウス感が増して
深淵な雰囲気だって
醸すことができます
だけど日常は日常 ....
鉛筆が折れて
分かったことは
書き出した言葉じゃ
使えないのよ
僕たちが
会話をする間に
目の前で生まれる
仕草や歌が
スパイスになって
今を生きている
みんな思い出せ
....
占い師がことわざを並べる
不安と喜びを並べる
砂漠に足を取られ
森の落ち葉を踏み
気が付くと稲荷神社
夢を見ていた
忙しく孤独な夢を
すすきの穂に誘われ
欠伸のその先に
狐が跳ね ....
月夜の庭は何処も
ボールルームになって
妖精のドレスは赤く温かい
いつか触れてみたらいい
今夜の舞台はシクラメンの妖精
ふわふわとみんな嬉しそう
永遠の命の中で花はとても短く
忘れな ....
まるく白い
夜空の星のような
あられが降る
いったいどれくらい
落ちてくるのだろう
星の数だろうか
アスファルトを
白く塗っていく妖精だろうか
手のひらで溶ける星たちは ....
人体のダムが注意報を出したので
放水せねばと小宇宙(コスモ)へ入った
ペルセウスの匂いが微かにただよっていて
一瞬くらっとなる
鳶が窓を開けていたので
冷たい風が元気に流れ込んできていた ....
肩に置いた手は
音を立てない
悲しみに向き合う
人のために
言葉よりも深い
場所に立って
良くやったんだ
もう休んでね
震えるくらいに
伝わってくる
硬い体が
....
陽気な秋のお天気
奇跡的に悲劇は遠退き
吹きさらす葬式のような冷気
ずきずきと傷が泣き
いまは無き敵
薪をかき集めて歩き
火を焚き一息…
陽気な秋のお天気は好き
もう平気! ....
一条の線となって差し込む光、
意識を遥かな過去へと運び
わたしは光の渦のなか
次第に何処にも居なくなる
郷愁と憧憬だけが木霊して
今日は寒いね
手をつなぐ口実
でも嘘じゃない
風は冷たく吹きつけるから
寒いのは本当
でも手をつなぐ為の口実でもある
誰よりも傍に居られるのなら
日常のどんな事だって口実になる
....
その挑戦は魅力的に見える
それは挑戦だからもちろん結果に成功と失敗がある
だけどこう考えてみる
"今回に限っては挑戦することそのものに価値がある"
つまり挑戦をしたなら結果 ....
いつか何処かで
人は誰でもその身体を無惨に千切られて
灰にされて
風に飛ばされる
そんな
ご不幸を
御愁傷さまですと
何度も見送ってきた
けれど
いつかはきっと
御愁傷さま ....
その呪いの
暗い
ほんとうをしっている
赤い血のゆめを吸い込んだ少女
街をさまよう顔のない亡霊
聴こえない声が
君の名をよぶ気がする
しろくつめたいガードレールは
....
荒れ狂っている
闇が光のなか
光が闇のなか
灼熱の上昇
灼熱の下降
闇が光のなか
光が闇のなか
荒れ狂っている
燃え盛る壊ノ力、受け容れ飛び込む己、
せめぎ合い切り刻まれては結合 ....
木立の間にはkたちがいて、
秋の陽のいっぽんの光線を見つめている。
アクビばかりしているけれど、
朝焼けだか、夕焼けだか、
それがわからない。
光線の中にはオレンジ色の微粒子が、
血球 ....
痛覚レセプタ
ちょびひげのおじさん、今でもフィルムの向
こうから笑わせてくれる。拳を振っている。
誰もの幸せのために戦っている。そのときに、
必ず痛くなるものをさらけだしている。 ....
涙で喉に詰まる音が落ちて
無限の宇宙に転がっていく
笛吹水仙の妖精は
いつでも後ろで聞いている
胸に入り込んで聞いてくれる
ストローのような花が
ぜんぶ吸い取ってくれる
妖精がこっち ....
ゆっくりしてって
もうじき隣の椿も咲くよ
この冬も綺麗なのは
あなたが来てくれるから
金色に化粧したミツバチに
妖精は嬉しそう
雪が降るように無数の愛が降る
語らず求めず大きな愛が降る
妖精は樅の木で待ち合わせ
花びらが降るように飛んでいく
バラの香りは小さな蝋燭に咲く
赤い炎が揺れる夜にあじ ....
トイレに入ると
足が冷たくなった
窓が開いていて
風が流れ込んでいた
小便をした
あたたかそうだった
もっと寒かったら
手をつけたかもしれない
東の雲が
肌を赤くしていた
....
哀しみが蓋を
閉じて転がる
苦い言葉を
胸に張りつけて
風は吹かない
光は裂けてく
汚れたTシャツが
邪魔だと怒鳴る
ここは真っ暗な
洗濯機の中
乱れた心が
....
この星にある夜の余白へ静かな星を書き足してった
気付いたときには気付いてたんだ無意識的に意識していた
生き物たちが暮らしてるからこの世界には声があるんだ
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