今夜は魚の塩焼
ちょうど良く焼き上がって
美味そうだ
食べようと箸を近づけたそのとき
そんなはずあるまい
魚と目が合った
どうかしたのと向かいの母が尋ねるので
なんでもないよと ....
世界は眩暈がするほど傾いていて
正解な円など誰にも描けやしない
眠りの中に真実の夢は芽生えず
寂しい亡霊たちしか生きていけない

それでも風だけは懐かしい痛みを
お前に与えてくれるだろうか ....
ボクラは今日も
肩を並べて干されてる

コロナの日々が来る前は
道ばたに、ゴミ箱に
捨てられていたのに 

人間てゲンキンだな
わが身のキケンを感じると
随分ボクラを{ルビ重宝=ちょ ....
昨日まではただ
過ぎ去っていくだけだった
今はぼんやりとした灯を
消せずにいる

曇り始めた視界の中
散在する音楽に
注意を
払いすぎないよう


消せない灯がゆっくり熔け
 ....
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように ....
氷山にあいた窓に
鳥と気球と蝶がいて
空を見たまま飛べないでいる
ひとつ 逆さのアルファベット


雨の隣には雨
その隣にも雨
雨のむこうの雨
雨のふりをした雨
 ....
とりとめのない
とめどのなさに
とどめをさして

とっくのとうに
とおくへ行ってしまった
ねぇ仲良くできるかな
臆病なことしか言えないけれど
無口な花のように咲いている
心は変拍子で移りながら
最後の椅子に君と座りたい
焦って泣いた一歩ほど遠くて
炭酸の泡で消えてしまうよ
涙 ....
男娼としてメキシコで生きる嘗ての学友に、昨夜、ふと逢いたくなった。
若き夏にピアッサーで開け合った左耳の孔が、昨夜、微かに痛んだせいか。
このままのペースで推移すれば……
とフルコントロールエンカウントしてみる

疫禍は年で相殺
はどうでもいいが

依然通院し続け、家庭は持てず
未来に希望のない医原性のアル中で

ダメ ....
指の強張りの理由は不明だった、時間は渦のように暴れながら不均一に流れ、少なくともここからでは確認することの出来ないどこかへ静かに落ちて行った、午後になってから隠れた太陽は結局そのまま今日の役目を終 .... 今日も世界のどこかで雨が降る
泣き言は泣いて言えと
言わんばかりに

今日も世界のどこかで花が咲く
絶望の淵にも
隠せない美しさ

今日も世界のどこかで朝が来る
私が死んだら
きっ ....
波はうねりを反し、
ふたたび高く聳える
岬の灯は何処にあるのか
今や舟の傾きも波にまかせて
破れた帆布も風にまかせて

白い飛沫をかぶり、
魔獣のごとき高波は崩れ、
虚ろな眼で天穹を見 ....
ためらいと傷が息を潜める
歯を白くしようと林檎を齧り
晴れた空にさらわれた声が
天使みたいだねと笑ったこと
勝ち負けじゃなくなる日まで
あとどのくらい揺れるの
ぶら下げたネックレスが
う ....
言葉には
口から出る言葉と
思いや考えを文字に託す言葉
以外に

口には出せず
口には出さず
日記にも残せない
残したくない

言葉を持っている

人は生きているあいだに
死 ....
アラームの数分前に目が覚めるのは
朱色青磁って名前の守護霊のおかげだということに
人生で初めて気づいた

睡眠中にアイデンティティフィルターの書き換えと
朱色青磁との作戦会議をしている
 ....
名前が
水たまりに落ちてて
のぞくと君が宿った
空のひろい方を
私は知った
朝起きて
カーテンを開ければ
片目の右は色を失い
半分白黒
週刊少年ジャンプ55ページみたい
左から右
スズメバチが私の視界を横断する
鮮やかな黄色の体躯
右に移れば
腹の濃い黒と薄 ....
穴の開いたジーンズ
履き古したそれは
いつかの僕が
気に入っていた物

今でも僕の手元にあるのは
君が大切にしていたから

穴の開いたジーンズ
履き古したそれは
君の愛の形をしてい ....
心は
少し麻痺したぐらいが
ちょうどいい
心無いことを言える
心無い人たちがうらやましい
誰かのために
あなたのためにって
頑張っていると
溢れ出る涙を見て
こんなものいらない
と ....
眠りから覚めて
少しずつ動き出す街

人は
記憶を失くしたかのように
ふらふらと
辺りを歩いている

魔法で
千年眠ってたみたい

みんな寡黙だ

社会という巨大なパズルに
 ....
裸足で砂浜に立つと
指先が消えちゃうから
どこか遠い所へ来たみたいだ
何も掴まずに何も拒まずに
水平線の向こうでも
似たような世界が続く気がする
海にはポストがないままでも
空の声は届く ....
どんな時に笑えるのだろう
どんな時に泣けるのだろう
答えを出さずに歩いて来た
星の隙間であやとりをして
君の横顔を振り向かせたい
寂しそうな表情の理由を
僕に押し付けて欲しくて
勝手な想 ....
もも肉

醤油

ブラックペッパー
ガーリックパウダー
ごま油

小麦粉
片栗粉

ジュワジュワと
音をたてながら
引きあげられて
2,3分
厨房の隅 ....
そうこうするうちに
なんだかつめたい夕暮れがきて、

影たちがふれ合う
街は灯る
日々は揺れ
そこかしこで蓋がひらかれる

完全な夜がどこにもない
まぶたの裏にも
スカートの中 ....
星の表面に無数の星があった
消失する約束を見送っていて


余白の海にただよう文字たち
それがきみの星かを知らない


時間は立ち止まる風が生きる
部屋に焼きついたきみの寝言

 ....
その堤防は黄昏に
染まる海の静かな波の音に
つつまれていた

おだやかな心象風景のなか
ふたりだけが
迷っていた

それは
爽やかな夏の音楽が
昼間は鳴り響いていたから?
 ....
遺伝子というつづれ織り
きみとぼくを区別できなくったって
たいした支障はないのにね

ぼくの遺伝子はときどきエピタフを聴きたくなる

螺旋状の階段をのぼりおりするうちに
階数がわからなく ....
簡単なことだったのに
忘れていたね
君を待ちわびた世界は
まるでマンハッタンから
月を投げた薄い明かりだ
遠くても分かっているし
近くなら歩いて行けるし
どんな小道具も役に立たない
君 ....
夫が食器を洗ってくれている音がする
それを背中で聴いているのが好きだ
時々、夫は「よーしゃ」「うぉーし(ゅ)」と言う
それは私の心を思いきり健やかに笑わせてくれる
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
命日13*20/5/23 3:25
また生まれておいでもとこ5*20/5/23 2:39
コロナ詩篇3服部 剛120/5/22 23:53
目が覚めたら、口を噤むnoman120/5/22 21:34
春の意志ひだかたけし720/5/22 21:13
水光片木立 悟620/5/22 21:02
訥々と水宮うみ020/5/22 18:17
Understandミナト 螢120/5/22 13:44
昨夜クーヘン1*20/5/22 12:16
終わりのないアンコールでもりゅうさん020/5/22 3:52
カウントを取るにはビートが染み込んでいなければならないホロウ・シカ...2*20/5/21 22:06
廻転TwoRiv...4*20/5/21 18:45
海の果てatsuch...3*20/5/21 14:37
ミナト 螢120/5/21 13:20
はじめに言葉があったこたきひろし320/5/21 0:01
朱色青磁朝焼彩茜色420/5/20 23:02
空が落ちてるかんな13*20/5/20 21:34
色覚半半秋也6*20/5/20 21:10
ジーンズ卯月とわ子120/5/20 10:32
こころガト3*20/5/20 1:57
あんでっど1*20/5/20 1:55
海の不思議ミナト 螢3*20/5/19 16:20
HAPPY120/5/19 13:10
からあげぱーちゃん020/5/19 2:34
なんだかつめたい夕暮れがきてはるな720/5/18 22:33
表面にいる水宮うみ2*20/5/18 21:50
小虹秋葉竹320/5/18 21:18
遺伝子のうた梅昆布茶920/5/18 18:13
新世界ミナト 螢4*20/5/18 16:50
すみれ日記もっぷ320/5/18 15:25

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