年に一度の聖なる夜
壁に掛けられた靴下には
目に見えない歌が
そそがれます
十二月二十四日の聖なる夜
無数の子供等は
あどけない寝顔で
それぞれの夢を見るでしょう
僕は神さま ....
線にならぬ点だけを描いて
帰る星さえ無くしている
コンパスの無い遊泳のような頼りない日々
半無重力の中で足を掛ける場を探して
風波に身を任せた軌跡は
のこの歯のように浮き沈んで
見えな ....
あの…あれよ、こうやってさ、ワードの前でガッツリ集中して、己の理想とするスタイルとスピリッツをコンコンと追及して見たところで大半の感想は「読みづらいです」みたいなもんだしさ、本当何やってんだかと思 ....
叩きつけ合う鋼鉄
反響スル
この森に
霊魂をぶら下げ
午後五時に入る
異界ノ息、
異様ナ相、、
移行ノ刻、、、
穿たれる
窪みに
今や鉛と化した
前頭葉をズブリ
....
ひとりで冷えた惣菜を
家で温め直して食べる
そんなのいつものこと
今日はスーパーで
割引のピザが売っていた
それを買ってきて
家に帰ってすぐ
レンジにつっこんで
温めてひと ....
浮かんでいくものと
沈んでいくものがあって
それは浮かべる前から決まっている
沈んでいくものが浮かぶためには
手術しなくてはいけない
半分に切って
じゅくじゅくの実を取り除いて
テープで ....
生まれたとき
誰もが裸
服を着始めたときから人格が作られ始めた
言葉を覚えたときから伝えることを覚えた
喜怒哀楽
服で着飾ること始めてから上辺の言葉を覚えた
服で着飾ることで自分を ....
大切な写真を破った時に
稲妻みたいな道ができて
あれから迷って歩いたら
ふたりの洋服が焦げたよ
陽射しが畳んだ思い出は
箱の中で寄り添うように
長い年月をかけて生きる
色褪せ ....
目と鼻の先だからと油断しちゃいけない。
象の目と鼻の先って、結構なかなか遠いよ。
のんだくれ男とやさぐれ女
とぎすまされた場所にはそぐわない
だれも無関心のふりの都会で
新宿で乗り降りするほどの乗客
手を繋ぎたい天使が裏帳簿に記帳されて
探している煙草は違ったポケ ....
真夜中を折り返す靴下に
冷たい指を隠して座った
追われているような気分
追いかけてるような時間
迷路を抜け出す道がない
その胸の果てはどこなの
ススキが揺れて手を振り
さよな ....
12月になると
聴きたくなる曲がある
僕だけでなく
誰もが聴きたくなるのだろう
街のアーケードを歩くと
必ずといってよいほど
聞こえてくる
この時期だけの名曲
山下達郎 ....
無数の
真っ白な天使が
堕ちくるころ、想う、
あの夏、あの島で
透明な波の下、泳ぐ
ひとりきりの人魚の微笑みを。
雲の上に
漆黒の、帆船が、飛んでいる、
自由さがす百舌 ....
幸福を満載に積んだトラックも
ガタガタの悪路を走っていたら
荷台から落ちるよ
幸福は縛り付けておけないからさ
人は誰でもするよね
誰かと自分を比較したら
自分は幸せだって
でも
....
地球人という名の宇宙人
ねえ、気づいてる?
たまに飛行船を飛ばして、
地球っていう星の監視にいきます
地球人はとてつもなく、
愚かで醜くそして無能だ
ねえ、気づいてる?
....
咲き誇る冬の薔薇
清澄な空気に
白く濡れたふくらはぎ
閉じられる傘
雨上がりの明るみに
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い
紅に染まる薄い頬
....
朝早く 週の初めに 日の既に登る頃
主の墓に着いた
一人むかえる{ルビ後朝=きぬぎぬ}の
光を受けて 目を覚ませ
讃美囀る あしひきの
山尾の裾の 鶯の
歌こそ至極と 窓を開け
....
四車線の
道路の真ん中で丸い木が揺れ
葉を擦らせて薄い音を出す
男性同士が手をつないでいて
なんとなく初々しかった
電車では倒しそびれたシートに座り
ボックス席でもないのに向かい合う
座 ....
みんなへ挨拶するみたいに風が笑った
何者かになりたかった。
でも自分には無理だと見限った私がいた。
夢を見るには心が老いていた。
夢を見ることを捨てた私の後ろ髪を、夢を見たかった私が引張る。
私はいつまでも未来に生きら ....
お金じゃ買えない、掛け替えのないものを、私はきみから貰ったんだよ。
絵筆ではなく
言葉のペンでするスケッチ
現実からかけ離れた場所に椅子を置いて
そこに身を委ね
手には大学ノートではなく
スマホを持ってる
頭の中で思索を巡らしていたら
そこからみ ....
白いブラウスの襟を
真っ直ぐに戻す時は
紙ひこうきみたいに
指先から離れて飛ぶ
空に少し傷跡を残す
翼が迷った代わりに
私の唇で閉じていく
思いも願いも込めて
音のない最終滑走 ....
子供が
空を飛んでいた
いや
飛んでいたというよりは
屋根から滑空していた
大きなカマキリに似た生き物を背中に乗せ
そこから記憶はなく、始まりは窓を開けていた
家庭用プリンタから ....
「無知は無罪じゃない、有罪なんだよ?」
と言ってわたしを責めたかつての友人に、
「自分が無知であることに無知だから
あなたも有罪ね」
と今の自分なら言える。
....
庭の木も街路樹もすっかり
葉が落ちさり手をひろげて
雪を待ちかねてざわざわと
さぁ、おいで、雪よ、おいで
歌いながら風を掬い夜を掬い
全身で冬の夜空を受け止めて
君は僕の手をひいて ....
俺はいつでも
時限式の爆弾をこめかみに隠している
作ったのは間違いなく俺自身だが
どれぐらいで爆発するのかは全く判らない
シリアスに活動している
シリアスに活動していると
時々そういう ....
これは瀆神に非ず 篤信の祈りなり。
さる罪深き女が
陶酔と法悦に見出した
祈りの散文である。
故にこの書に法則は無く 拘束も無く
また侮辱を受けるに値しない。
ダビデの子よ ....
溜め息で割れるほど壊れやすい
チョコレートの鏡は青春みたい
甘く溶けていく間に消えて
胃の中で重さを感じるから
戻ることのできない後悔を
虫歯が痛み出して始めるの
あの人の笑顔 ....
冷えた月。今年最後の満月が現れた二日後には数え切れないほどの星が流れたね。あれ、みんなふたごなんだってよ。手と手をとってキャラキャラ笑って。箸が転んでもおかしいってやつだ。お年頃なんだね。じゃあ落とし ....
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