目をつむると
疲れた子のように 眠ってしまった
コオロギの子守唄が
じつは 守ってくれていた
目を開けると まだ生きていて
うれしくって
だから 全部
水に流せる 気が ....
猛々しい暑さ、
眩み包み込む
この夏の午後に
園庭は発光し
微睡む午睡の子供達、
ルウ ルウ ルウ
夢の中で
歌っている
通り掛かる街角で
不思議な三角や五角形
浮かんでは消え ....
余白があるうちに死んでしまいたい
真新しい僕が、毎夜作り直される
アクリルの積み木の影に
いろとりどりの言霊を併せて魅せて
音を便りに遺せないように
戦ぐことしかできやしないと
口走ったも ....
心が鈍く疼いてどうしようもない時は
コオロギが鳴いている叢に身を投げ出して湿っぽいその草の青臭さにまみれていたい
夜露や植物が生み出す甘い匂いなんかが必要なのだ
五月雨よりも胸を打つ語句なん ....
「おやじさん
次のおすすめは?」
「そうねぇ、今日は粋のいい
失恋が入りましたよ
かなり甘酸っぱいくてね」
「この薄紫の衣は?」
「片思いですね
あぁ、恋で悩んでいらっしゃるなら ....
祈りの数と同じだけ
祈らずじまいの人もあろう
頑なに
従順に
知らぬ間に
祈らずじまいの人もあろう
ねえ、言葉が在るのは幸せなことかな
その掌に
この掌に
言葉が在るのは豊か ....
寂しさの淵に腰かけて
心の中をそっと覗いた
心の中は
夜の底のように暗い
でも
暗いけど案外広い
雨は降らないけど
少し湿っている
部屋のあちこちに
カビの生えた優し ....
"ドキッ☆聞き役だけの三次会までお疲れ会"は
ケチャッ プたっ ぷりフライ ドポテトで
サザンスター をしずしず あおり
チュッ パチャッ プスを シーソー マシーン
....
今日、知り合いのお姉さんとセックスした。
精神薬と緊張のせいで射精はしなかった。
お姉さんは少し、馬鹿にしたような笑いを浮かべてた。
でも、経験人数がまた一人増えてよかった。
何故か苛立つ
原因が分からない
タバコも旨くない
コーラも飲む気がしない
時にはそんなこともある
憎しみの波動を感じる
謂れのない悪意が伝わってくる
そんな時は
冷たい水に浸か ....
東の国の光が
樹々のさやさやに濾過されて
薄いカーテンにまるく形作られる
あれらは宇宙から帰ってきた魂
風が吹くたび
わずらいから放たれて踊ってみせる
おばあちゃんのことで覚えてい ....
体の痛いと心の痛いを比較してなんになるだろう
密になるのを極力避けていたら
いつの間にか
鬱になってしまいそうだ
他者が近づいて来ると怖い
マスクをしてないのに
近づいて来る人もい ....
池井戸潤原作のドラマも
「倍返しだ!」のセリフを
2mの距離からマスク越しに
小声で言うぐらいにすれば
良いと思う
それと
役員会のシーンは
すべてteamsでやるとか
パソコンの画面 ....
暑い
猛烈に暑い
直射日光が路面に照り返し
俺の体は火柱のようになっていた
とても仕事出来る環境になかった
俺は何だか
そこが原爆の落ちた後のヒロシマの街のような
気がした
....
寝ないとなんて
焦る気持ちと
死にたいなんて
溶ける気持ち
EDMが心をヘドロにする夜
余った余裕で買う自尊心
無料の麻薬
贅沢な必需品
酒で流し込む薬
不健康な自己顕示欲
....
雨が肩を叩いて 振り向くと
いつかの声が聞こえてくる
傘、差すの下手だね。
一つの思い出に二人いた
今は一つの現実に 一人で立っている
雨がまた 僕の肩を叩いた
濡れた左が冷た ....
湿気が多い
あまり雨が降らなかった
中途半端な梅雨
梅雨明けの声が聞こえる
夏の扉が開かれる
目を閉じていても
見えてきそうな
眩い夏の日
梅雨明けの声を舞っていた
梅雨 ....
いくらお薬を飲んでも
けして無くならない脳糞がある
人と会うたびに
冷や汗がだらだら流れるのは
頭にぎっちぎちに詰まった
この過去のあやまちのせい
脳糞をスプーンでもりもり掬って燃 ....
表と言われるものが存在していれば
裏がある
表を盾として
楽々とのびのび存在している
裏を突く
裏を読む
表からの攻撃も楽々とやり過ごし
....
雨に
濡れる
緑の丘を
白馬たちが
次から次へと
走り去っていく
その響き また その響き
凄まじく獰猛で限りなく繊細で
全ての白馬達が視界から消えた後
深く異様な沈黙が この界 ....
気がつくと
またちんちんをさわっているよ
さみしいからだろうよ
何がさみしいかというと
あらゆる人の記憶から
おのれを消し去ってしまいたいから
あらゆる人の記憶から
消え去ったあ ....
かんたんな言葉を
ぼくは心の中で書き続けています
たくさんの言葉は忘れていきます
それでも思い出し浮かび上がる言葉を丁寧にすくう
ただ、そんな繰り返しを続けてきているように思う
....
{引用=影法師}
セイタカアワダチソウの囁き
太陽と雲のコラージュ
目隠しする乳房
一瞬で潰れた空き缶の音
湖水に跳ねる金貨 落ちる鳩
鉛筆を齧る数学教師のポケットの
癲癇持ちの日時計
....
私たちに明確な違いはなくて、
世界はグラデーションになっている。
私は特別でありたかったから、それを認めたくはなかったけれど。
あなたの声が私に届いたのは、
あなたに私の声が届いたのは、
....
夜の泡の音
虫も草も聴こえぬ径
遠く流れる星の瀧
夜の泡の音
欠けた鏡
隠れた鏡
持つ手が映る
夜も映る
発つ光
着く光
手のなかの氷
....
またたき またたき
またたきの音がする
しびれているのは 右か左か
どちらの目なのか
両方なのか
左足を咬まれて
愉快でたまらない
左足の内に 咬んだものが潜 ....
考えても仕方の無いことを
考えても仕方が無いのだが 考えてしまう
考えて書けってなんだ
書くことは常に
考えの外に在るのだ
....
ほほ笑む強さ
泣く力
一瞬の和みで
一筋の涙で
僕らはきっと強くなろう
傷負う強さ
病む力
一本のナイフに
一幕の人生に
僕らは力を感じよう
弱みす ....
安息日、指先が落ちる八月を
ケムリ、1bitの陽炎と交わる
コール、そこらへんはトイレ
ノック、フライの軌道でセックス
四分割で巡った泡立ちの受精
カンバス、骨を剥くように
....
朝起きると
床が太平洋になっていた
キッチンは無人島だ
だったら椰子の木を探せばいいと
痩せた妻は言うけれど
冷蔵庫にあるのは
冷えた離婚届だけだった
市の福祉課に電話をかける
CQC ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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