見てる煙草の火で
目だまをつぶす
その衝動を
抑えこむ
目を固くつぶって
そこから逃れる
視覚優位の
ヒトの脳
目は膜一枚で
世界とつながる窓
目を開い ....
夜の遅い時間
心が静かになって
二人だけの時間が濃くなる
線香花火に火をつける
流れる時間がゆっくりになった
ゆったりした心で
余計なことは考えず
二人だけの時間を過ごす
....
○「終活」
「人は人 自分は自分」
人の生き方に
干渉しない
干渉されない
「こうでなければ」
「ああでなければ」
も捨てて
自然に静かに生をまっとうしよう
○「人生とは」
....
ひたすら自分だけの世界に引きこもり
内面の壁画に自分でしか解読できない
文字と絵を書いている
書き続けてる
安堵
不安
とにかく
しあわせ
換気の悪い部屋で
獲物をかじり、果汁が
血、よだれと混じって垂れる
腫れた頬に銅貨
遠出になる
まだ、足跡が
青いうちに追おう
暴虐機械、気高き象牙
その根本で見たもの
いつ ....
夜の真ん中で
じっと声を押し殺す
耳をそば立て聞いている
今夜も誰かが星になる
今夜も何かが旅に出る
君は部屋の真ん中で
指に刺さったトゲを見ている
無数の誰かが屋根で踊る
無数の ....
そう、八角と豆乳を入れたんだね
なかなかやるじゃないか、
益々美味くなっていくな、キミの作るチャイは
インドではね、
チャイを美味しく作るひとは、人々から
敬意を以て「チ ....
○「大雨が長々と降る」
もう雨は
一滴もいらない
「厳重警戒!」
「早めの避難を!」
「自分の命を守る行動を!」
「決して油断せず!」
胸に突き刺さる言葉が
毎日テレビから聞こえてくる ....
別れ際、聞きたかったのは
なんで夏なのに寒いのかということ
保冷剤?
私の背中に当入れたなんて
気づきもしなかった
きっとあなたの言葉
きっとあなたの心
きっとあなたの眼差し
....
漱石二人
銅貨三枚
アルミ二枚
TSUTAYAカード
免許証
診察券
PASMO
ICOCA
写真
四つ葉のクローバー
身体感覚に素直に従って生きてゆきたいのですね
回答の得られない食べきりサイズの人生でもそれでも
新たな無限のドアを自ら鎖してしまわないように
太陽が遍照する微妙なバランスの不自由にありがとう ....
空を見上げていた
走ることをやめると 僕は
空を知っていた 僕は
空の下で 走り出すと
忘れていたはずの空を
ここにいるよ
肩を叩く、
きみからは赤い強い臭いがする
そうかと思うと水色に香る
すべてみたいな顔して
この庭を出たとこで
きみに見つかりたい
なにもかも忘れて
合図も順番もないとこで
ともした線香の香りが連れて行く
どこかへ行ってた盆の夜
鏡を見れば どことも言えず
いとしい人の面影がよみがえる
今生の人よりも はるかに多い
過去の死者と 未来に生まれてくる者 ....
勇気を振り絞って
油は多めに
小さ過ぎないフライパン
見えてるものはひとつ残らず
もう褒めた
おそらく脊髄の早とちり
目覚めの悪さで駆け出した
羊をたくさん空に上げて
口移しのペリ ....
どうして、こうも
人生って、うまくいかないのかな
、とAが言う
うまくいかない、ということが
人生なんだよ、とBがこたえる
AとB
宇宙的な
激論が
続いている
空が笑っ ....
赤紙
万歳
涙
訃報
手紙が届く
心からお礼を言うのって
難しい
顔はなんとでもつくれるからさ
心は一礼もできないなんて
普通にあるから
儀礼に近い
お礼なら
しても
されても
何の意味もないかな
くしゃくしゃの紙を握りしめた一匹の動物が
紙のような顔をして虚ろを睨む
空では甲高い哄笑
響き渡る大いなる破裂
破裂の名残は小さな破裂へ反響して
増幅する傷跡になる
動物の慟哭は鋭く
切 ....
父親のことを書こうかと思う
優しい男だ
優しさを通り越して
気弱であった
かなり痩せ型で
ひょろひょろしていた
まあこうして
兄も私も
それなりの社会人に仕立てたのだから
立派な大人 ....
いずれも夢のような日々を生活した
よい夢も、わるい夢も、正夢も
芳しい花も、熱い風も、つめたい雨も
さまざまな深さの傷も
重たくなり軽くなりする身体も
やって来ては去っていく
....
○「終活」
「失ったもの」を
数えて生きるよりも
「まだあるもの」を
数えて生きていこう
○「殺し文句」
(女)「あたし、初めてなの」
(男)「俺はマジだぜ!」
○「天気予報」 ....
壁に掛けた絵が傾いて
棚から雑誌が滑って落ちた
花瓶が床で砕けて散った
みんな急いで外に出た
電線が揺れていた
千切れるほどに揺れていた
笑ってる人もいた
隣の建物で大きな音がし ....
コロナウイルスの騒ぎで
ウイルスというものに興味がわいて
いろいろ調べてみたが
調べれば調べるほど
ウイルスの奥深い謎の
底なし沼が見えてくる
その謎のなかで
最も面白いのは ....
砂浜であたたかな光を浴びながら
私たちは貝殻に閉じ込めたことばを砕いている
細かい粒子がキラキラしては手のひらで
掴み切れないものをかろうじて掻き集めて拾っている
足の裏に微かな熱を感 ....
卵
ヒヨコ
鶏
チキン
血肉
ウンコ
私の場合は創作文を書くことで詩的体験を楽しみ波長の合う対象には憑依して連詩を書いてきた根無草。伝えたいこととかなんも無いフラットだから解るのかもしれないけど、悪文と駄文は別なんだよね。自称ネット詩人を ....
眠りはひきちぎられた
まだべとつく膜をまとった渇きは脈打ち、指々を起こす
酔いどれた眼球に絡みつく、裂きたがりの指々
乞い、這い、掻き壊す指々
私は、したたかに心臓をうつ
故郷の焼ける臭気
....
夜になってしまった
森で野宿だ
きっと、綠色の夢を視るだろう
すると
焔のような瞳の狼がフラッと現れ
「あの、橫で寢ても良いですか」と云う
「良いけど」
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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