進めば進むほど
湧き出てくる不安
足元をすくわれないように
注意深く歩く
でもそのうち
絶え間なく続く疲れで
散漫になっていく
躓き
よろめき
転びそうになる
軽いすり傷な ....
おぼつかない
おちつかない
しっくりこないというか
納得いかないというか
地が足に着いていないというか
気持ちがふんわりと宙に浮かんだままのような
決して悪い気がしているわけではないのだけ ....
世界の厳かが露わになるこの夕べ
わたしは静かに此処に留まり
在るものすべてに身を委ねる
まるで人生の鍵を手に入れたかのように
在るもの在るもの輪郭鮮やかな世界が
おもむろに眼前に広 ....
母がいたころ
よく往診にきてくれていた
診療所の医師が隠居したらしく
その子息が往診にきた
ぱっと見
ものわかりのよさそうな
マスクだった…
年に一回誕生日がくる
必ずきて年を重ねる
子供の頃は
早く大人になりたかった
大人の今は若くいたい思う
誕生日を祝ってくれる
たくさんの仲間がいる
照れ臭いけれど
嬉しいが ....
人にあしたを指ししめす
あの月
月が遠ざかってゆくわけは
きっとたくさん
あるのだろうけど
なにもいわず
いつか
どこにもぶつからず
無事に太陽系を抜けられたら
月はその全身の瞳で見 ....
午前中の四時間授業が終わり帰途に着く
ランドセルが左右に揺れる
昼食のインスタントラーメンを啜る横で爺さんが大江戸捜査網の再放送を観ている
隠密同心 心得の条の辺りで体が左右に揺れ始める
麺を ....
その日の斜陽を靴跡に踏み躙らせ
よそよそしい未来をこびりつかせ、
ヤマは遺骸を縦ニ 三杯に摩り下ろした。
それで、
一に、赤裸々を口に銜えた(鑪と平和)
なかほどに廻り初めた 紙風 ....
季節のせいだろうか
歳のせいだろうか
渇いて剥がれてヒビが入った
自分をたもつことができない
シャワーをあびて水分をとっても
包帯で皮をぐるぐる巻きとめても
それは滑らかに ....
こんなにも鳥が
渦巻いているのだ
疑いとか憎しみとか
そういうことではなくて
渦巻いているのだ
鳥が
昔の映画のように
ぎこちなく
けれども切実に
まったく容赦なく
どこか牧歌的に ....
輪のカードを読む
望んだことのない種類のやさしさをまえに
わたしは この ふるえが、
なぜなのかわからない
ふるえ、読む
輪のカードに
望んだことのない
種類の
やさしさに
....
12月になると
どこからともなく流れてくる
-----きっと君は来ない
一人きりのクリスマスイブ-----
天上のキリストも気に入って
永遠の命を与え
12月になると
不死鳥 ....
下を向いていよう
誰にも見られないように
下を向いていよう
見失わないように
下を向いていよう
陽射しに負けないように
下を向いていよう
風に吹かれないように
下を向いていよう
穴に ....
在るものの
騒然と沸き立つ
この時に
天空遥か、三日月は揺れ
わたしのこころは
予感に眩めき
銀輪輝く初冬の夜、
なべて救いは
胸奥より来る
なべて救いは
胸奥より来る
....
本日はうすぐもり
昨日までの寒気が
ぐっとやわらいだ宵だ
どれくらいからか
しだいに欠けてゆく月が
おおきな指さきの爪になって
あしたは、あっちだ
迷わないでおいで、と
指さしとん ....
落とし物を拾いに
金星と火星のあいだ
銀色の楽器か
瑠璃色の小鳥か
橙の夕暮れか
透明な言葉か
思い出せそうで思い出せない
一生かけてたった一つを
おそらく
冬のへその緒が春に巻きついて夏が死産した。父からの電話はそんな内容だった、ぼくは耳を疑った、それはミミが何かを画策したからに違いないと、ミミは実家の隣に住んでいる島崎さんちで飼われている九官鳥の名前だ ....
私たちは過去に梅雨晴れの菜の花をふつりと亡くしている
重ねられたむしろ、奥座敷には、立ち返れば
少女 ひとつ、気配すら ままならない
4つかぞえるうちに 喉が鳴る。心臓が弱いらしく、ひとり死 ....
総理!
これ以上のチン上げは
もう無理です
若い人たちに要請してください
ED夫より
花は咲くのだろうか
この寒空の下
風に吹き付けられて
身を震わせているくせに
光を浴びて
水を浴びて
いつの日か
緑を輝かせて
その花弁を大きく開くことが
あるというのか
夢物語は ....
同じ傘の中で
違う答えを出しても
ここは世界一
小さな屋根だから
身を寄せ合って
雨が止むのを待つ
ジーンズの色が
移るように
君の心を
少しでも似たような
青で撫でたくなる
....
眼が見ることのできる前に、
涙することをやめなければならない。
耳が聞くことのできる前に、
感じることをやめなければならない。*
僕たちはいつも
入り口の前で立ち止まる
様々な ....
扉
壁のむこうにある見えないない営み
空の扉をわたる風のうた
きれいに畳まれた銀紙をひらく
こまかい砂の列や
水にうかべた諦めが
夜に、ある想像をゆるす
月だけ敬えば、他にするこ ....
空想で猫を飼う、名前はチグリス
名前を呼ぶと尻尾をぴぃんと立てて走ってくる、空想なのでチグリスは排泄行為をしない、猫砂もチュールも要らない、今夜は冷えるから一緒に寝ようと言えば、チグリスは尻尾を立て ....
*
たとえばあのひとが、
ひとにならず、
辞そのもので
あったなら、
花のために悼む 星が乱反射する路地裏で あのひとの詩を見かけた、年号のない日付 あまりにもおれは ....
「泉田国会議員が新潟の有力な県会議員から裏金を2,3千万円要求された」というようなことが今テレビで盛んに放送されている
僕はこれを見て一つ大きな疑問を抱いた
悪いのは、
泉田国会議員か有力県会議 ....
いのちのゆくえわからない
どこから来たかもわからない
今ここに在るのもわからない
わかるのは
わからないということね
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、 ....
生命の接続は永遠に緩やかに
僕らの日常は神経症的な仕事ばっかりで
いつかの森にかえりたかったとしても
その森じたいが無かったりするんだ
僕らの無力さは充分発揮されて原子力がときに
地 ....
腹いせに、氷のような山を登る昇る。
あと一歩というところで
八つ裂きにしても飽き足らないほどの、
ここは聖なる場所、ここは宇宙の中心
人類が残した足跡と言われる
立ち腐れたバンガローに
....
1)
別にグレてるわけじゃないし特に優等生でもなかった、どーにもならないこともあるし理不尽なこともあって親や先生にうんぬんかんぬん、ぼくはそれらでドロップアウトする気などさらさらないし、ただ面白いも ....
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