文字が制限されてしまった
この世界では
一日のうちに
読める文字数が
決まっている
大好きな本も
一日でたった5行しか読めない
ひとつひとつの文字を
愛おしく
何度も何度も眺 ....
海を見にきたのに
波の音だけ
あきらめて
目を閉じる
大渦巻きが運ぶ
湿った風
息を吸って吐く
不自由のリズム
やがて
波の音が消える
呼吸を視線を体温を
....
溢れる
溢れ出る
溢れ続ける、
はばたく花に
脱落する意味
言葉戸惑い
揺れる幽霊、
河童の踊り、
走る死人、
波打つ無
懐かしいよ
なんだか
とっても
透 ....
広いあき地がある
酒を飲みすぎた
あき地の中にふらふら入ってみる
そこは入っちゃダメだよ
声がする
あ、すみません
あき地から出る
家の方向は分かる?
バカにするな 分かってるよ
と ....
一
身振り手振りで伝えたい
深い虚構の 底のあたりが現実で
水面は空想
二
現実と空想の間に渦巻く 蚊取り線香 π生地仕様
人 は測量に熱中
人 以外は行楽に夢中
....
貨物列車は
北北東へ
思い出すのは
遠い国のお話
どうしてあのときあんなにも
どうやらこのごろすこしずつ
骸骨になって
自分の中を旅している
枯れきった指が
刻む空
それは非戦の歌
非戦の人が
紡ぐ絲
それは旋律を憂わせ
奪う苦界
争う肉が呼びあう
骨をふたつに裂く石台
互いの傷を
咬みあう
魚
階のいち ....
白いイメージがあった元日
近年は暖かく
イメージが変わった
寒さとか
日本独特の何もかもが
元日のイメージを作る
久しぶりに寒い元日になった
雪が降り白い世界になった
年賀 ....
水を得た夜空です
夜には澄んだ真水がある
手をのばして
触れようとすると
逃げてしまうんだね
小さな星に隠れた
君の息づかいを聴いていると
とても静かな胸の内では
真水が溢れてくる
....
広いスーパーの店内を
カートに寄りかかりながら
物を探し探しゆっくり進む
「あのーポリデントはどこね?」
店員に尋ねながら回る
レジへ向かうと長ーい列ができている
今日はポイント5倍の日だ ....
世界の対立構造は
専制主義と民主主義
なのだそう
この国は
専制主義だったかのぅ
鬱になるのは
バカだと聞いた
外をごらん
浮かれる要素が
どこにあります
僕がいるから
....
あぁ勝手に
うごめく思考の内
痛む眼 硬直する脳髄
ひたすら氷噛み砕き
溢れ出す
言葉、表し
耐える
今宵この時、
熱 呼び戻せ
熱という実体
固体液体気体の
....
空回りしている
わたし
貴方の
邪魔に ならないように
いい子にしてるのに
読書している
貴方に
持ってきた
コーヒー
こぼしちゃって
貴方の白いワイシャツが
ぬれちゃって・ ....
蟻の宇宙
時が入ったり出たり
木、倒され
葉、しげる
夜の夢
どれも欲しがる児
滲みぬものはない
あがないもない
ただすれ違う
近づかなければ見えない
そして近すぎる
....
叫びながら舞う女
光の庭に
ひとり居て
ことば
渦巻き喘ぎながら
喉を震わせ吐き出される声に
意味はたじろぎ光に呑まれ
舞い狂う女の
光の庭
時 失う
感覚の光
思い出の ....
なんだか灰色の空だな
シャブ中で捕まっている夫と
くらしていた家は
おじからかりていたもので
おじは今
母の働いている透析の
病院の
院長先生をしていて
このお正月に
すべてか
....
片結びの恋でした
蝶じゃないから
空は飛べません
ただひとり
取り残された
教室で頰杖
テストの点なら
負けないのに
好きという
気持ちだけが
うまく伝え ....
赤ん坊の頃
言葉が分からなくて泣いたら
うるさいと言われ
物心ついた頃
くやしくて泣いたら男なら泣くなと言われ
大人になった頃
何かを失って泣いたら大人の癖に泣いてるなんてと言われ
死ぬ ....
九州では初めての初日の出登山だった
日本百名山の韓国岳へ友人と出かけた
2時間弱で何回も登っている山なので
軽く考えたのが
まちがいだった
登山口から頂上近くまで
大雪が残っていた
とこ ....
俺はあした温泉に行くだろう
上司のどんな長い説教よりも耐えかねる
熱い湯とその沈黙を買いに
俺はあした温泉に行くだろう
事務所の背もたれとしてはまったく機能しない岩肌
そのまったく気づかいの ....
教育と
情報で
人はつくられる
見えない力で
知らないうちに
つくられる
誰彼の意図で
あったとしても
なかったとしても
洗脳作用がはたらく
自らの意図であると
....
泣けてくる
明日が希望ではなく恐怖でしかない人生を生きてることに
してしまったことに
たくさん詩を読んで眠るから
明日はその匂いがすると思う
すれ違った人が少しだけ
さみしい気持ちになればいい
girl playing on beach
ghost woman looking down
when sun goes down
she'll be eaten
try to sav ....
「あれに火をつけよう」
乗り捨てられたトラックを指さす
荷台には大量のクリスマスツリー
検索
地球を逃げ出す方法
ヒント
昨日きみがいた座標は
今はもうただの宇宙空間
....
過ぎ去りゆくもの
囚われず
力動するもの
捉え
悪魔の手のひらで踊る、
神の懷に入り澄み渡る、
貴女の醸し出す
吹き荒れる熱、
巻き込まれ力みなぎる心魂に
わたし ....
夢を追い駆けたら
純粋でいられるのは
ほんの少しの間だけ
それでも僕等は
好きなことがしたい
苦しくても
つまらなくても
最後には
笑わせてくれるから
この道を
選んで ....
引越しした
駅から2.4km
少しの不便さと
引き換えの
静かな毎日
一人部屋を持てた
妻の機嫌もいいようだし
正月
きりりとした
冷気が肌をつねる
私の心の逍遥は
駅へ ....
暗闇のなか
戸棚上の天井傍、
わずかに開いた扉から
のぞく闇の奥、
蠢いて蠢いて蠢いて
なんだろう?
暴力的な亀裂、入っていく
白壁は躍り呻き毒を吐き出し
どよめくような粘着質 ....
後悔なんかしてないよ
こんな事になったこと
数奇な運命は
私をここまで連れてきた
不思議なもんだ
あんなに嫌っていたのに
今は懐かしい
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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