一点を眼差す おまえの瞳、
黒い三角が積み重なり空色になる
分離不可能な神界と感覚界の切断
青く輝く円 おまえの瞳孔、
夢見の意識から覚醒の意識へ
アーリマンとルシファーの真ん中で
....
水平線のそこから上は
鳥たちのかつて見た夢で埋め尽くされ
彼らはそこを掻き分けて進まなくてはならない
なので鳥は決して落ちることがない
夢が助けてくれるのだ
もしくはその浮力で
落ちること ....
やさしいどらごんにくるまれてねむりたい 「れ」がうまくかけないので ははのしきゅうはもう必要なかった おおきなものがほしいおおきなものはねむりをさそう とぐろのなかでおれはいのりたい おれだけがながい ....
一つ二つとまた溢れる
僕の頬から今落ちる
土に落ちて染みる
染みて落ちて川に溢れる
川を落ちて海に溢れる
海を落ちて空に昇る
空から溢れて君に落ちる
君から溢れて ....
知らないうちに
パンがふくらんでいる
予言者が記したごとく
町の胃袋を満たすため
欲望は時に静かで
時に神聖だ
夜道の中で
誰かの自慰の音がする
あなたは横目で聞く
豚の出身地に
旦那から逃げたメガネの女
私もつれてって
ブスではないけれど
ニンニク食べても
どうでもいい人
木漏れ日という ....
○「もう2月」
どうしようもう2月だ
何の成果も挙げられず
ただ時間だけが過ぎた!
年寄りに未来はない
あるのはただ今だけだ
○「僕の思考癖」
僕は
人のことを
悪く考える癖があ ....
火を吐く タイヤの山から
長い欠伸で
鉄砂を見
遠くの街の 粉っぽい音が
吸いこむ胸 空に游ぐ
鈍い輝きを握りしめ
泥濘に踏みこむと
匂いが違う
あと少し の繰り ....
時々 要らなくなる
大人と不実
沈黙する子ども
身を伏せたところ窪みが
分かれはじめた
校医の胸の尖で
放送室の鍵を回す これで
訪れる別離
別の組を 遠くに眺めた
学年の差 ....
お腹が空いてたのと違う
カメラを飲み込んだ
中から見てみたかったの
街が見えた
雲間から郊外の都市
大きな屋敷に
迷子の子供
翅を失くして
逃げ出せず
助け出した消防士の
腕に ....
夕焼けにたゆたいまどろむ
色づき響き始める世界、
響き 私を
取り巻く
私を 響き
響き 私を
取り巻く
いつしか、
私 響きのなか
響き 私のなか
響きの ....
自称詩人数名が
長野の山荘に人質を取って
立てこもった事件は
もとはと言えば
ある自称詩投稿サイトで
知り合った自称詩人が
自称詩の鍛練のため
冬の合宿を行ったことが
発端となっている ....
僕は雷が嫌だ。落雷が嫌だ。落雷によって死ぬのが嫌だ。僕は死ぬことが一等いやだ。
特別、落雷を受けて死ぬのが嫌だ。つまり僕は即死が嫌なのだ。すると脳天を銃撃せられるのも嫌だし、もう一つ列車に轢かれ ....
深夜から勤務の節分は
その年幾度目だったろう
もう分かっていた七時過ぎの休憩
だから持ってきていた
サッポロ一番味噌ラーメン
休憩室のガスコンロでぐつぐつ
さて、からだも ....
誕生日にReal FishのCD貸した
ターシャの写真集は古本屋で手に入れた
先輩の口癖真似て
笑いが止まらなくて
その時勝ったと思ったでしょ?
でもそんなの一度だけ
あなたが出ていったの ....
○「田舎の人間関係」
先にあいさつすると
下に見られる
丁寧にいうと
下に見られる
年が下だと下に見られる
田舎の人間関係は
上か下かである
○「信条」
卑怯なことはしない
ど ....
しゃもじ コップに入れられすっくと在る
グラス 今さっき氷盛られまな板の上に在る
白いまな板の 白 の 浮遊
空間に
訳なく私の 意識、凝集し
わたしそれらのなかに入いり
....
狭い入口だった
石畳の階段
座っていると
まるで通せんぼしているようだった
黒い猫と遊んだ
長い髭をたくさん持っているようなので
ひとつ頂戴と言った
猫はくれなかった
「ソゥリ ....
空から降るものは
どうして冷たいの
手に触れた時
逃げる場所がなくて
小さな怪我をする
雨なら雨の音を聞き
雪なら雪の音を踏み
いつもより
遠い場所で
叫びたくなる
....
白雲 ひとつ
流れる
青
あれが私の
未知、遠い空
収束するもの
きっぱり引き裂く
対角線
ジャンプする力動に
たましい、躍る
瞬間に甦る
失われた時、
雨降りの
....
S
垂直の くねりを這う
ストローに閉じこめた泡の
細胞壁
光るものと 光らぬもの
ガラスが割れて S
あなたと私を 隔てる
嵐のよる
心臓が はっき ....
魚の風上にもおけない
言葉なんて
エラはどうした
ヒレはどうなる
どうやら夜は
終わったみたい
陸に上がった輩は
明後日の方向につぶやく
海は素敵だ
●森川さん●過去の出来事が自分のことのように思えない●って書かれましたが●たしかに人生ってドラマティックですよね●齢をとってもいいことはたくさんありますが●じっさいにそれがわかるのもそのうちのひと ....
「穴があったら入りたい」
そんな贅沢言うのは人間
隠れたいとき
自分で掘るのがハムスター
いつもすぐにビックリして
両手両足使って掘るよ
前前前後 前前前後
でもね 床は掘れない ....
犬といる午後
肉がざわめく
灰いろのひろがり
この部屋で
許しがあったことはなく
交わす偽り
弾ける肉声
どこからが贖いなのか
どちらが生なのか
知る迷いはな ....
子どもがしあわせだとうれしい
靴が脱げても 光につつまれて
色騰る
苦い息 濁りだね
風の座は単簡
あれも愛のせい
みんな終わってしまったせい
道はかならず行 ....
対角線、貫き通り
黒々と円、くるくる廻る
様々な意匠、内包し
輝き増しながら
ツラヌキ裂ける憧憬、
力動 確かに
こんこん こんこん
唸るように叫ぶように
わきつづけ湧き続け ....
凍てついた青、しろがねの空
放たれる声はふるえ
「おっかぁ、雪がふってきた」*
哀しみ、
この世界という残酷
引き受けた覚悟の前に
透過され澄み
静謐な思考という ....
ふかふかの 布団の中にだけ在る しじま
獰猛な憂鬱を{ルビ誘=いざな}う 呼吸 冬空にしがみつく枯れ葉
私の食道の裾 擽る赤黒い衝動
その指先の なんと神経質そうなことか
朝を妨げな ....
○「強盗」
家に大金を置いてある一人暮らしの高齢者は
いつでもターゲットになる
90代のおばあちゃんが襲われたら
赤子の手をひねるようなものだ
怖い世の中になった!
○「闇バイト」
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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