僕たちは路上で生まれた
真夏の焼けただれた
豊かな道路の上で
乾いた轍だらけの道路は
....
二羽のガチョウを殺傷した
元マタギで自称詩人の
賀地養義秀(58)が
400mしか離れていない ....
着弾まで伏せもせず目に映る絶望を見つめていた
物理学、化学、科学、人の手、努力、家路、寝顔、背 ....
焼肉パーティーの夢を見た
山盛りの肉を目の前にして
超ウキウキ気分だったが
妻が
「さあ ....
欠けた月が気に食わない と云って
それが満ちれば もっと大きいのが欲しい と云う
き ....
おとなの字じゃないから
と口をとがらせたとき
ルーズリーフに
野花が咲いたのかと思った
息づ ....
夕餉のおかずの買い出しに
老犬を引っぱるように散歩へ出て
明日の予定に思いを馳せるともなく馳せな ....
意味のない涙が
また頬に道を作った
定点カメラで観測する貴方の庭は
わたしに季節を教えてく ....
肉を蝕ばんでいく
命を物へと粉砕していく
サクサクシャリシャリ響き
その処刑機械の不断の作動が ....
子どもがいる人は
「子どもがいないとさびしいでしょ」
とよく言う
そのたびに僕の心は
(子ど ....
入院している親は
自分の家へ
一日でも早く帰りたがっている
看護師が血圧を測りに来るたびに
....
見えないものを見ようとし
聞こえない音を聞こうとし
愚かでもあいそうと
恐れおののいて
さよ ....
菖蒲
兜
鯉のぼり
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