[41]佐々宝砂[2004 12/03 19:40]★1
本人はあまり怖くなかったのだが、他人は怖がるかも知れないので書いておく。18歳頃の話である。ある春の夜、窓の外で猫が騒いでいるような唸り声をきいて目が覚めた。起きあがろうと思ったが、起きあがれない。身体が動かない。かなり冷静な気分で、これが金縛りというものか、と考えた。だが、単なる金縛りではなかった。唸り声が、だんだんと近づいてくるのだ。窓を越え、右に左にまるでステレオ放送を聞いているみたいに立体的に動きながら、その声は確かに近づいてくる。やがて声は枕元にまでやってきた。あまり怖いとは思わなかったが、何となく、目を開けていてはヤバイと思ったので、私は目を閉じた(金縛りだったが目は動いた)。そのとき
[次のページ]
前
次
戻る
編
削