[495]田代深子[2005 10/25 01:14]★3
人である」とわざわざ名乗る人を、わたしは軽んじる癖がある。そんなやつに限ってろくな詩を書かないという状況を、多く見たからだ。そも〈詩人〉なる存在は、職業なのであろうか、人格的類型の名称なのであろうか。詩に集う多くの人は言う、「詩人と名乗れば詩人」…職業でも人格でもねーじゃねーか。〈詩人〉は自己規定による存在というわけなのか。だとするならば、ケムリ氏の書いたあの愛らしい〈詩人〉像もまた自己規定となる。〈詩人〉たる者かく在るべきだ、エンジョイ〈詩人〉ライフ、と。そうなのだろうか? では、詩は、〈詩人〉の存在の前提となる、〈詩人〉に対しアプリオリに存在しているはずの、詩は、どこにいってしまったのか。

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