[803]一番絞り[2004 11/15 14:58]★5
は何千、何万という人たちが大阪めざして引き揚げてきていた。そのひとたちとすれ違いながら
一路、神戸をめざしたのだが、さすがに三宮に着くころには、神戸に向かう者はわたしひとりになっていた。
三宮の惨上は口にするのもはばかるばかりのものだった。
商店街は無人。路上も無人。どこもかも死者の街のように無人で、こわれたショーウインドウからは
貴金属がそのまま放置されていた。
自動販売機はもちろんすべてストップ。不思議なことに、ただ一軒だけ、酒屋が立ち飲みカウンターを開いていた。
すぐに入ってビールを頼むと、もうない、という。
酒ならあるというので飲む。見渡すと、七、八人の男性が静かに飲んでいた
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