自由詩
デパート/たもつ
 
 
デパートに難破船が漂着する
甲板をいじくり
あなたは指の先を切った
立体駐車場から汗など
生活、の匂いがする
立体であることはいつも淋しい
家具売り場でかくれんぼをしている間に
誰にも見つかることなく
僕らは大人になった
屋上から見おろすと
高さと命の境目は曖昧に続き
人は空を飛んではならなかった
気がつけばエレベーターしかないデパートで
夏が未完のまま終わっている


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