モーニングコールは願うほど遠ざかる/山中 烏流
 
うしてやってくる
かたちばかりのあさにあんどして
やすやすとだまされては
そのかんしょくに
あまえてしまいます

にせものだときづくこともなく
うたがうこともないままに
ただ、ひたすら
そのあたたかさややわらかさに
あまえてしまうのです



だれかにゆりおこされるのを
わたしはねがっています
それがまちがいであることを
わたしじしん、きづいています

しかしわたしは
すずめのあしおとが
ときがたつにつれふえていき
わたしのかおをついばみだして
いずれ、さいごをむかえたとしても
ゆりかごにくるまったきぶんのままで
いつまでも
ねむりつづけるのです
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