小詩集【にゃお。】/
千波 一也
い、でしょう
あどけない
髪には
おそれなくても大丈夫
抜け道はすぐにも
向こうの方から
訪ねてくるから
大丈夫
雲のすきまで
いたずらしながら
待ってておいで
すきなら、
ね
七 軒先
軒先で待っているのは
はじめての雨
覚えるばかりでは
砕いてしまう
なにもかも
降る音も
そそぐ景色も
かなしい無限として
砕かれてしまう
一粒よりも
はるかにもろい
ただ一匹の存在に
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