アースレジェへの帰還(一)/朧月夜
 
そして、中空に光が放たれた。三人を、七色の光彩が包み込む。
「エランドル様!」オーマルが、別室から叫びながら現れた。
「心配ない。オーマルよ、我がこの者たちに、
 虹の魔法石を渡したことは、忘れるでないぞ!」
 
盗賊ヨラン、そしてエイミノアの騎士は、その空間に渦巻く、
本流に、四体を曝されていた。
「俺たちはどうなるのか? ヨラン!」
「わたしにも分かりません。エランドル様にお尋ねくださいませ!」

虹の魔法石──そうとも呼べるものが、エランドルの手にされていた。
「エランドル様。それをわたしどもに、お渡しください!」
「ふむん。お前は、やはり卑しき盗賊風情であったか?」

「違います。世界を救うために、虹の魔法石が必要なのです!」
「それが我らが世界を滅ぼすためでも? ヨラン、わたしはお前に全てを託す」
(恐れ多いことだ)と、ヨランは思った。(この男の力とは……)
   グループ"クールラントの詩"
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