恋をする夜明けの森/りゅうのあくび
 
日は
そっと弾んでいる

あらゆることへと
募る想いのすぐ隣には
ささやかな幸せが
一瞬にも萌黄色に染まり
深い森のなかでも
恋心は鮮やかに響いて
凛とした風の音に
あふれている

静かに木漏れ日から
降りそそぐ音楽は
耀く言葉として
切望の彼方にあってもなお
誰かの切ない想いは
決して途絶えることはなくて
小さな希望を
明るく包みながら
涼やかな風とともに
ささやかな夜明けを祝福する

ちょうど夜空が
とどまっている
静寂の近くで
太陽が昇るときに
叙事詩の始まる音が聴こえる
きっとあらゆる出来事に向かって
悠久にある扉の鍵は開かれながら
木漏れ日の音がからりとして
澄み渡る夜明けは
恋をする森のなかで生まれる

   グループ"Lovers Fantasy"
   Point(6)