現代詩カフェ(読み放題)オープン!/左屋百色
毎日こだわりのコーヒーを淹れ
お客さんを待った。
現代詩カフェは駅から遠く
看板もなく住宅街の中に
ひっそりとオープンしたが
口コミで少しづつお客さんが入り
詩が好きな人たちの間では
少しだけ話題になりはじめていた。
しかし、現代詩カフェは
経営が軌道に乗ることはなく
わずか一年で閉店した。
カフェが潰れた理由は
結局のところ、
詩が好きな人間が
あまりいなかったからではなく
店主の淹れるコーヒーが
死ぬほど不味かったのである。
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