霧の様な死あるいはナルシシズムについて/立原道造を読む/渡邉建志
 
こんな詩も書くのだ。すごい言葉のつながりですね二行目。こりゃ悲しんでいる側としてはやりきれないよね。出たらめって言われた日にゃね。こりゃおもしろい。今後使っていきたい。



■季節 (全文)

春になると
人はおもてに出る
荒れた芝生にまりを投げ
犬とあそぶ
いいにほひがする

夜になると
あかりをつけてはなしする
靄がおりたといひ
しづかに本を読むことがある

最終行に惹かれますね。そこまで前振りしといて、「本を読むことがある」ですか!と、ちょっと意表を突かれました。



■詩集「萱草に寄す」http
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