平坦な戦場で僕らが生き延びること/高田夙児氏の詩について/渡邉建志
 
持っていて、僕らの見えないところで、とても自然に(ゝゝゝゝゝゝ)シャッターを切っている。あまりにも自然だから、たぶん本人も、自分がシャッターを切っているだなんて気がついていないんだと思う。気がつかないまま、彼は歩き続ける。


   自転車で走っていると、いつも
   ポケットにあるピースの箱がいつのまにかなくなる
   そっと自転車を下りても 
   ジーンズの右ポケットには何もない
   左にはライター ライターが勝手に点火するほうが
   煙草がなくなるより ずっといい
   と 思う いつも

歩きながら、あるいは自転車で
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   グループ"フレージストのための音楽"
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