ある15歳の経路/小林レント讃1/渡邉建志
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この街に夏はきた いつの間にか
梅雨との交代は
なめらかに行われ
誰も そのことに気づかなかった
草木のにおいが 変わった
空がまた 高くなった
みんなが海に 恋をはじめる
わらびもちのおじさんが
南の方から 歩いてきた
わらびもちのおじさんがいいなあ、と(意外に)思ったのだけれど、意外に、というのは、僕の中にあるレント作品のイメージに、南の方から歩いてくるわらびもちのおじさんが存在しなかったからだ。そののどかで日常的な風景が意外で、でもなんだか好きな感じ
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