因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
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これだけでどれだけのイメージが喚起されることか!論理関係を失った言葉が、(論理と言う手綱を解かれて)、どれだけ飛翔できることか!ほとんどこの1行で詩が成立してしまっている、とか軽口を叩いてしまう。このあとの「空は晴れている」という聯の終わり方の決まっててかっこいい。ついで太陽でないものが陽炎をおこしていたり、なんとなくその「退屈」さが伝わってくる。退屈さを共感させればこの詩の勝ちだ。退屈であり平和であり平凡であるさまを感じさせる。さらに僕はなんだかポプラ(選び方の類まれな「平凡」さ)の下にいる。地図が乾いているのとか、もういちいち意味があってそれを感じることができてたまらない。そしてすごく好
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