生前と死後のあいだで/小林レント讃3/渡邉建志
 
ような表現がある。

「跡形もなく(正)」→(いや)→「高く何処までも響き(反)」→(しかし)→「一瞬で消えていく(正)」→「残して(反)」

僕は「死の一瞬が永遠のように長いのだろう」という感想を抱く。
而して矛盾しているように見える表現は詩へと止揚する。(詩揚?)

3.
遊歩道を
かつて滝と呼ばれていたものへの
細い
遊歩道を
登りきったところに
青い
プラスティック製のベンチがある

僕は
そこに座って
あたりの木々を見ている
もしくは
あたりの木々から落ちてくる
不意の笑い声を
見張っている
と言ってもそれは
酒を飲
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