尾崎喜八「山の絵本」を読む/渡邉建志
のが、ある時代から突然色とりどりの華やかな夢の世界を描き始めた画家であり、私はこの異端(?)の画家をフランスの伊藤若冲とでも呼びたいのですが、とにかく私がいちばん好きな画家なのです。そうするとちょっとこのフランシス・ジャム氏は気になり始めたので、今度読むことにしよう。で、いまネット上見つけたフランシス・ジャムの詩の一つにこんなのがあります。すごいです。
「少女たちに愛されて死ぬための祈り」
おお、愛する少女よ、波間に浮かぶ白鳥の歌のように長い
愛の最後のすすり泣きのなかに、ぼくがおまえの
金色の肌の上で一瞬ふるえ、そして死にますように、
鳩たちが泣きはじめ
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