「名」馬列伝(18) ノーザンポラリス/角田寿星
 
めの仕掛けを試みたらしい。
そう、騎手は勝つつもりでいた。それだけ、彼の素質に惚れ込んでいた。
結果は残酷なものである。彼は本命馬に並ぶことはできなかった。仕掛けは不発。
ナリタブライアンもまた3角手前からロングスパートをかけ、残り1ハロンでさらに突き放す。
5馬身差の圧勝。
彼は5着だったが、直線よく伸びた。けして今後を悲観するような内容ではなかった。

秋緒戦の嵐山ステークスが、彼のベストレースだろう。
当時の同レースは、菊花賞と同じ京都芝3000m(この年だけ阪神だったが)。
準オープン戦だが、菊花賞のステップレースとしても大きな位置を占めていた。
夏より一回り馬体重も増
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