「名」馬列伝(16) サイコーキララ/角田寿星
 
である。
彼女に会うまでは、重賞で3着になったことがあるくらいで、大した実績を挙げていなかった。

2年前。石山騎手はかつて、素質ある牝馬の主戦だった。
ファレノプシスである。
デビューから3連勝でクラシックの有力馬として躍り出た。
が、初めての重賞挑戦となる桜花賞ステップレースのチューリップ賞で、痛恨の出遅れを喫してしまう。4着、敗戦。
本番の桜花賞では、当時のリーディング騎手だった武豊に乗り替わり、見事勝利。
そして石山騎手がファレノプシスに乗せてもらうことは、二度となかった。

彼女の4戦めは、初めての重賞挑戦だった。
桜花賞トライアル、報知4歳牝馬特別(当時)。2年前
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