背比べ / 柱の想い出/beebee
 
てきて、
小さかった家も今はないんだ。
あの時つけた傷はもう残っていない。
最後に見たのは大学生の時かな。
就職して東京に出て行った。
思い出すとでも、もう忘れてしまっていて、
今それを思いつくまで忘れていた。


今もふざけて柱に傷をつけたよ。
今度はだんだん縮んでいくんだろうか、
分らないけど。
自分の成長だけはまだ見えるかな。
しばらくしてもう一度見てみるよ。


 
   グループ"散文詩"
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