思い出のクリスマスベストテン/しゃしゃり
(ちなみに占いでは、僕の将来はスッテンテンだった)
第八位
十九歳のクリスマス。
予備校の寮で浪人していた。
僕の部屋は中庭向きの二階にあり、窓から外へ抜けられた。
その夜は、ためにためた缶ビールの空缶を、
公園のゴミ箱に捨てに行って、
公園のまえの定食屋の親父に見つかって、怒鳴られた。
(しかたがないので、一個ずつ捨てて回った)
第七位
十八歳のクリスマス。
テニス部の女の子に告白された。
色の黒い、ポニーテールの肉感的な女の子だった。
帰りを待ち伏せされた。
僕はなぜだかわからないが、馬鹿にされたような気がした。
手紙と赤い靴下をもらった。
(その赤い
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