詩人・一期一会 〜其の一・落合朱美詩集「思推」を読んで(上)〜/服部 剛
帰
りの電車の中であった。「蘭の会・アンソロジー」(詩学社)とい
う女流詩人のサイトに参加している人の詩を集めた詩集の中に、落
合さんの詩は載っており、「落ち着いたいい詩を書く人だなぁ・・
・」というのが第一印象であった。その後、現代詩フォーラムで詩
を読むようになり、共感する詩友と感じたので、時々私信やメール
を交わすようになった。初めて私信を交わしていた頃の、今でも印
象に残る落合さんの言葉は、「ストレートな詩を書く、正統派です
ね。」という僕の感想に対して、「奇(き)を衒(てら)わない、伝わる言葉で詩
を書きたいです。」という返事の言葉であるが、それはそのまま、
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