社会の一つとして個人を見てしまうあなたへの手紙/I.Yamaguchi
のですが
僅か千字や二千字に圧縮すると
「職がない」
「インフレが激しい」
「テロが怖い」
というふうに、確かに怖いは怖いのですが
彼らの悩みは恣意的に
読者から遠いものばかり選ばれて
距離と自分たちの安全ばかり保証するのです。
保証されている人と保証されていない人の差異ばかり強調して
保証されていない人を私たちに差別させようとするのです。
差別をした後で私たちに保証されている人間になるよう
保障されていない人それぞれの
人格を見ないで押し付けてくるのです。
社会から個人を出すということはつまりそういうことです。
環境保護といいつつ、
プラスチックの中のミネラル
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)