fractal/あやさめ
たんだろう。
もし、この小岩井農場で宮沢賢治が実際にスケッチを目的として経験していたとしたらどうなんだろう。
そして、それに気づいたときに僕はまた1つ変なことに気がついた。」
「変なこと?」
「この台本のそれぞれの章番号を見てみてくれ。最初は連番で大きくなっていった数字が、途中で折り返し、なぜか<3>で止まったままだ。」
「確かにね。ただ、そういう意図が最初からあったからではないの?」
「そういう意図が『自分に』あった、と仮定できれば、そうかもしれない。
しかし、その意図は別の、というより上位の意図によって勝手に上書きされてきた作品に他ならないのが、
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)