fractal/あやさめ
う。
この本の中でどんな言葉が並んでいたとしても、僕がこれを声に出して語っていた時に、誰もがそれに意味を見出す。
それはこの台本がどのように文字を並べていたのかを気にする必要は全く無いわけで、
ただ僕らの語りが彼らのどのような部分を喚起するのか、ただそれだけでしかない。」
「では、この台本の存在は?」
「彼らにとっては僕らのアクセサリー以外のなにものでもない、くらいの認識でいいんではないか?
ただ僕らにとってはそこでリライトするための大きな道具だ。作者の意図とは関係なく。」
「それでも作者の意図とは関係ないのか?」
「関係ない。これから僕たち
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