Cry For The Moon 6「観賞、あるいは詩のソムリエ」/佐々宝砂
観賞とは、何かを味わうことだ。基本的には、誰だってできる。教わらないでもできる。しかし、味わえる内容やレベルは、知識に大きく左右される。だからこそ「味わい方」を教える/教わるということがありうる。
たとえば「何か」というのがワインだと考えてみよう。いちばん低レベルなワインの飲み方は、「ただ酔っぱらえばいい」というレベルだろう。このレベルでは、味も何もありゃしない。そもそも「味わう」ということになっていない。こーゆーレベルのヒトは、ワインじゃなく激安焼酎でも飲んだほうがいい。もうひとつ飲み方のレベルが上になると、今度は、白・赤・ロゼなどのワインの種類や、甘口とか辛口とかの味の違いや、香りの種類
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