ほね/窪ワタル
 
やいたほねをくったことがある
ざらついたにがみと
のどにひっかかるかんしょくは
それがおとといまで
ねむり おき くって ゆめもみたのだ とは
にわかにしんじがたかった

こどもだったころ
いちど ほねをおった
のれたばかりの 
ほじょりんのないかぼそさは
あめのあすふぁるとからとんだのだ
しょじょひこうは ほんのすうびょうで
ちきゅうはまあるいのだと
おれはしったのだ

いたかったんだよ ぼくは
おおごえでないたんだよ

はははなにもいわない
もう こえが ないのだった



しじんがしんだよる むしょうにはらがへったので
ぱそこんで しじんの
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