ほね/窪ワタル
やいたほねをくったことがある
ざらついたにがみと
のどにひっかかるかんしょくは
それがおとといまで
ねむり おき くって ゆめもみたのだ とは
にわかにしんじがたかった
こどもだったころ
いちど ほねをおった
のれたばかりの
ほじょりんのないかぼそさは
あめのあすふぁるとからとんだのだ
しょじょひこうは ほんのすうびょうで
ちきゅうはまあるいのだと
おれはしったのだ
いたかったんだよ ぼくは
おおごえでないたんだよ
はははなにもいわない
もう こえが ないのだった
*
しじんがしんだよる むしょうにはらがへったので
ぱそこんで しじんの
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)