ほね/窪ワタル
 
んのこんせきをあるいて
のどぼとけに ことばをひらった
やはり もうこえはなかった
しじんも もういたくないのだろうか
めのまえにはまだ こえがあるのに

かたみちだけのこうしんがおわると
わたしはかあっとして
したさきで し し し と
くりかえしよんで わかれをいった

こえは まだ なっている
ふかいうみのそこの
うつくしいものだけをくみあげて
あやしく あかるくひかる
はいいろの こえが
てれわらいしている
ふかいやみで てらしだすように


わたしはほねをくらったのだ
かみくだこうとすると
すぐにきえてしまう
かぼそいあなたたちのほねを




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