批ギ ティラノサウルス『放牧』/黒川排除 (oldsoup)
小躍りして入ってきたのがジュリアだった。
彼にはアメリカというでかい土地は大きすぎたけど誰でもでかすぎるものは持て余すので別に彼がよいとかわるいとかいうわけではない。広すぎるものをすべて抱え込むのでなくてむしろ牧場イコールテキサスみたいなところから導きだされたオートメーション的な働きが牧場に吹き荒れてそれが彼の書く手だった。それが長々と続けば興味深いものになるはずだった。ところが何かの拍子に意識が途切れることがたびたびあった。牛の存在を思い出してどうにか芯をまっすぐ立て直そうと考えのだろう。彼は牛の元に戻る。牛はmooという言葉をアウトプットする。彼はそれを抱えてまた牧場に戻っていく。途中
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