【批評ギルド】2006年1月分 寸評/松本 卓也
なので?があるのかと探してみたら無かった。
登場するのはウサギと亀のはずなのに、
5連目でなぜか、唐突に、はっきり言えば意味もなく「男」が出てくる。
全体の流れを阻害している連といっても良いくらいだ。
この詩は、全体を通して非常に説明的であるといえるが、
その説明が意味的な説明に終始しているために、
平たく言えば、イメージができない。
頭の中に文字しか浮かばないので、難解な言い回しに首を捻りこそすれ、
この詩で表現されている事へ感情を抱くのは難しい。
何が言いたいのかは、丁寧に「《》」で括られているので分からないでもないが、
その言いたい事に至るプロセスに関する表現が、難解な「
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