ちいねえちゃんと羽/mina
 
  毎朝一缶のお酒を買う
  ちいねえちゃんのことを思いながら
  それを飲む

  僕は頭のなかにいる人達を整列させる
  たいていは 小さな羽アリに変身していて
  ほとんどぼやけて見ることができない
  目が合うこともなく
  眺めるだけ

  ちいねえちゃんは いつまでも羽をもてずに
  僕の目頭の近くに座り込んで
  眠ったままだ


  僕はなるたけ 色のついたものを見る
  雪うさぎの瞳の南天だとか
  雪うさぎの瞳になるピラカンサだとか

  赤いものばっかりだ
  ちいねえちゃんは小さなうさぎと赤色が好きだったから
  それと
  凍っ
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