ツイン・コリドー/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
のじゃ。より善の多いものが永遠の幸福への扉を開き、そして、永遠の幸せを得るのじゃ……」
 やはり俺は死んだらしい。
 知らされてショックだったが、とりあえずは、今置かれている状況を考える事にした。
 確かにここに来る前の俺は、特別いい事もしなかったが、特別悪い事もせずに生きてきた。老人の言う事は確かに本当かもしれなかった。
 それに、どちらにしても俺は、このままでは寒さにも寂しさにも耐えられそうにない。
 とりあえず、前に進まなければならないようだった。
「納得したようじゃな」
 老人の言葉にうなづくと、言葉を発した。
「要するにおれは、どっちかの扉を選ばなきゃいけないんだな?」
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