ツイン・コリドー/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 

「むうっ……」
 気がつくと俺は暗闇の中にいた。何も見えない。何も聞こえない。そして、冷凍庫の中にいるかのように寒い。まるで、地獄のようだった。
 いや、もしかしてここは地獄なのか、俺は死んでしまったのか……。
 呆然と佇んでいるしかなかった。
 と、仄かな光が見えた。
「ん、……」
 他にあてもなかったので、俺は光の方向へと足を向けた。
 すると、一人の老人が、いかにも年季の入ったとみえる燈篭を持ち、これまた黴が生えたような木の椅子に座っていた。
「あ、貴方は……?」
「フッフ、儂は、お前さん方が言うところの、あの世の入り口の、そうじゃな、門番のようなもんじゃ……」
 門
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