ホステスの母/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
んでもウンウン言っちゃうんだよ! 朝にそんな事言うな!」と必ず、決まり文句を聞かされたものだ。
父に出してもらえばいいのだが、子供だからかその事を言っても誤魔化されてしまって費用を出してくれないので、仕方がなかったのだった。もちろん怒られると分かってはいたが、出さないと先生にも怒られるので、僕はいつも、朝眠っている時を狙ってそれを繰り返した。例え母に怒られても、払わなければならないのは当人もわかっていたので、そんなに強く言えない事も知っていたのだ。
そんなわずかな給食費もケチるくらい、僕の家は逼迫していた。要するにそれだけの事だったのだ。
大人になっても、たまにその事を思い返す。その時
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